熊谷市議会 > 2021-12-13 >
12月13日-一般質問-04号

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  1. 熊谷市議会 2021-12-13
    12月13日-一般質問-04号


    取得元: 熊谷市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-28
    令和 3年 12月 定例会(第4回)〇 議 事 日 程                  (12月13日〔月〕午前10時開議)第 1 市政に関する一般質問         一般質問通告一覧表                         第4回市議会定例会                         (12月13日)┌───┬────┬───────┬──────────────────────────┐│   │    │       │                          ││通告順│議席番号│ 氏   名 │        質  問  項  目        ││   │    │       │                          │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 7 │  4 │沼 上 政 幸│1 市民が安心して暮らせる「熊谷市の医療」について ││   │    │       │ (1)熊谷市の平時の医療について         ││   │    │       │  ア 医療機関数について             ││   │    │       │  イ 病床数について               ││   │    │       │  ウ 周産期医療の現状について          ││   │    │       │  エ 医療機関等連携体制構築のための会合等は行わ││   │    │       │   れているか                  ││   │    │       │ (2)熊谷市の救急医療について          ││   │    │       │  ア 救急医療体制について            ││   │    │       │  イ 救急搬送患者の市内の自己完結率について   ││   │    │       │  ウ 集中治療室数及びその病床数について     ││   │    │       │  エ 救急医療機関等連携体制構築のための会合等は││   │    │       │   行われているか                ││   │    │       │ (3)熊谷市の災害医療について          ││   │    │       │  ア 大規模災害時における医療の備えについて   ││   │    │       │  イ 「災害派遣医療チーム」について       ││   │    │       │  ウ 医療機関等連携体制構築のための会合等は行わ││   │    │       │   れているか                  ││   │    │       │ (4)(1)から(3)までを踏まえて、熊谷市の医療││   │    │       │   提供の現状をどのように捉えているか      │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 8 │ 18 │関 口 弥 生│1 健康で安全・安心に暮らせるまちづくりの実現に向け││   │    │       │ て                        ││   │    │       │ (1)熊谷市第4次健康増進計画について      ││   │    │       │ (2)熊谷市がん対策推進計画につい て      │└───┴────┴───────┴──────────────────────────┘┌───┬────┬───────┬──────────────────────────┐│   │    │       │                          ││通告順│議席番号│ 氏   名 │        質  問  項  目        ││   │    │       │                          │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 9 │ 22 │小 林 一 貫│1 道路・施設の整備について            ││   │    │       │2 学校における食育について            ││   │    │       │3 コロナ禍における消費の停滞への対応について   │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 10 │ 16 │守 屋   淳│1 本市における今後の文化振興について(市民が誇りに││   │    │       │ 思えるために)                  ││   │    │       │ (1)新市長の政策理念について          ││   │    │       │ (2)文化振興に関連する情報発信について     ││   │    │       │ (3)囲碁の取組について             │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 11 │  1 │小 林 國 章│1 太田小・男沼小・妻沼南小の統合の現状と今後の進め││   │    │       │ 方について                    ││   │    │       │2 第2期熊谷市人口ビジョン・総合戦略における学校給││   │    │       │ 食費の無償化の可能性について           │├───┼────┼───────┼──────────────────────────┤│ 12 │ 10 │千 葉 義 浩│1 国有農地測量境界確定促進委託事業三尻地区(籠原││   │    │       │ 団地)の進捗状況について             ││   │    │       │2 市民がふれあい、花と緑を育む事業について    │└───┴────┴───────┴──────────────────────────┘                                            〇本日の会議に付した事件 議事日程のとおり                                            〇議長及び副議長 議  長 29番 大 久 保  照  夫 議員 副 議 長 12番 小  島  正  泰 議員                                            〇出席議員(29名)   1番  小  林  國  章  議員    2番  白  根  佳  典  議員   3番  中  島  千  尋  議員    4番  沼  上  政  幸  議員   5番  新  島  一  英  議員    6番  田  中     正  議員   7番  山  下  一  男  議員    8番  影  山  琢  也  議員   9番  鈴  木  理  裕  議員   10番  千  葉  義  浩  議員  11番  腰  塚  菜 穂 子  議員   12番  小  島  正  泰  議員  13番  権  田  清  志  議員   14番  石  川  広  己  議員  15番  小  鮒  賢  二  議員   16番  守  屋     淳  議員  17番  林     幸  子  議員   18番  関  口  弥  生  議員  19番  野  澤  久  夫  議員   20番  黒  澤  三 千 夫  議員  21番  須  永  宣  延  議員   22番  小  林  一  貫  議員  23番  桜  井  く る み  議員   24番  三  浦  和  一  議員  25番  大  山  美 智 子  議員   26番  森     新  一  議員  27番  富  岡  信  吾  議員   28番  福  田  勝  美  議員  30番  栗  原  健  曻  議員                                            〇欠席議員(1名)29番  大 久 保  照  夫  議員                                            〇説明のための出席者       市     長    小   林   哲   也       副  市  長    長 谷 川       泉       市 長 公 室 長    高   柳       勤       危 機 管 理 監    髙   橋   秀   之       総 合 政策部長    山   崎       実       総 務 部 長    本   多       俊       市 民 部 長    小   林   教   子       福 祉 部 長    植   原   利   和       環 境 部 長    石   井       茂       産 業 振興部長    松   岡   八   起       都 市 整備部長    上   山       武       建 設 部 長    荻   野   秀   夫       消  防  長    渋   澤   健   司       上 下 水道部長    渡   邉       功       会 計 管 理 者    丸   山   浩   子       職 務 代 理 者       教 育 委 員 会    野   原       晃       教  育  長       教 育 次 長    鯨   井   敏   朗       選挙管理委員会    橋   本       肇       事 務 局 長       監 査 委 員    大   熊   宏   之       事 務 局 長       農 業 委 員 会    山   下   克   巳       事 務 局 長                                            〇事務局職員出席者       事 務 局 長    堀   越   奈 緒 美       副  局  長    大   野       浩       次長兼庶務係長    清   水       誠       主  幹  兼    浅   見   祐   功       議 事 調査係長       主     査    茂   木       健       主     査    野   間   謙   治       主     査    森       哲   也       主     査    中   山   亜   紀              午前10時00分  開 議 ○小島正泰副議長 出席議員が定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。 開会前タブレット端末に配付いたしました文書は、1つ、本日の議事日程、以上1件であります。 △市政に関する一般質問 ○小島正泰副議長 これより日程に入ります。 日程第1、市政に関する一般質問。 引き続き一般質問を行います。 申し上げます。新型コロナウイルス感染対策のため、この後の沼上政幸議員一般質問に関係しない理事者には、ここで退席をお願いします。 議員におかれましては、議席表Aを参考に、会派控室等におきまして待機いただきますようお願いいたします。 なお、引き続き議場に出席希望される議員におかれましては、議場にお残りください。 また、退席に際し、席札は立てたままとしていただきますようお願いいたします。 暫時休憩いたします。              午前10時01分  休 憩                                                          午前10時03分  再 開 ○小島正泰副議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行 ○小島正泰副議長 最初に、4番沼上政幸議員一般質問を許可いたします。              〔4番沼上政幸議員登壇〕 ◆沼上政幸議員 皆さん、おはようございます。4番、沼上政幸です。議長より発言の許可を頂きましたので、通告の順に従い市政に関する一般質問を始めさせていただきます。今回のテーマは、市民が安心して暮らせる「熊谷市の医療」についてであります。医療とは、市民生活にとって決して欠くことのできない大切なものであります。平常時には、主に慢性的な疾患の安定を維持するための医療、急な体調不良や事故、急激な症状の悪化に対処する救急医療、そして大規模災害時には、どれほどの状況になり得るかは想像することすら困難な医療提供体制が必要となる災害医療、そうした医療体制の整備は都道府県が担うこととされています。平成28年に埼玉県地域保健医療構想を策定し、その後第6次、さらに第7次の埼玉県地域保健医療計画へと続いております。ハード面としての医療体制整備については着々と進んでいるわけですが、熊谷市と市内の医療機関とは、主に検診等限定的な連携にとどまっていて、平時から救急、そして災害での医療提供が円滑となるような連携、コミュニケーションが図られているのだろうかとの疑問が生じます。医療体制整備を担う埼玉県との連携も重要だと思っています。今般の新型コロナウイルス感染拡大において保健所業務が逼迫し、濃厚接触者の追跡も制限せざるを得ないというニュースは、メディアがこぞって報道しておりました。一筋の光とされたワクチン接種では、行政としては、医療機関、医師会等との過去に経験したことのない調整に苦労されたことと思います。スタート時には予約に労することはあったものの、その苦労が報われ、65歳以上の方々は94%という高率の接種率となり、今現在の感染拡大が抑制されていることに着実につながっているのだと思っています。市民が安心して暮らせるためには、行政と医療機関や県との連携は不可欠であると思うわけです。つまり、ソフト面の充実です。そこで、改めまして熊谷市の医療として、平時、救急、災害の3点に分けそれぞれ質問いたします。 まず(1)、平時の医療についてです。 アとして、医療機関数について。 イとして、入院ベッド数について。 ウとして、周産期医療の現状について。 エとして、医療機関等との連携体制構築のための会合等は行われているのでしょうか。 次に、(2)、救急医療についてです。 アとして、救急医療体制について。 イとして、救急搬送患者の熊谷市完結率について。 ウとして、集中治療室とその病床数について。 エとして、救急医療について、医療機関等連携体制構築のための会合等は行われているのでしょうか。 次に、(3)、災害医療についてです。 アとして、大規模災害時における医療の備えについて。 イとして、「災害派遣医療チーム」について、近隣も含めてお聞かせください。 ウとして、災害医療について、医療機関等連携体制構築のための会合等は行われているのでしょうか。 最後に、(4)として、(1)から(3)までを踏まえて、熊谷市の医療提供の現状をどのように捉えているのか伺います。 以上、壇上での質問を終わります。再質問や要望等は質問席にて行いますので、よろしくお願いいたします。 ◎小林教子市民部長 沼上議員さんの医療についての御質問にお答えいたします。 初めに、通常時の医療についてですが、医療機関数及び病床数は、令和3年10月31日現在、136施設、2,472床です。周産期医療につきましては、地域周産期母子医療センターである深谷赤十字病院に受入れを要請しています。医療機関等との会合については、埼玉県北部地域保健医療地域医療構想協議会に参加し、関係団体と埼玉県地域保健医療計画等について協議するほか、熊谷市医療業務連絡協議会を開催し、熊谷市医師会と市の保健福祉行政に関する意見交換を行っています。 次に、災害時医療についてですが、大規模災害発生時に備えて、熊谷市医師会、熊谷市歯科医師会熊谷薬剤師会とそれぞれ災害時の医療救護活動に関する協定を締結するとともに、市及び医師会がそれぞれ災害時の行動マニュアルを作成しています。災害派遣医療チームDMATにつきましては、近隣では、深谷赤十字病院行田総合病院羽生総合病院、群馬県太田市に所在する太田記念病院が保有しています。市内においては、今年度新設された埼玉県災害時連携病院の指定に申請している熊谷総合病院において、今後、埼玉地域DMATが整備される予定です。 また、医療機関等との会合については、病院業務継続計画BCPの策定に向けた研修会に参加し、必要な情報共有を図るほか、埼玉県北部保健医療圏地域災害保健医療調整会議において、災害時の保健医療体制を確保するために必要な事項について意見交換を行っています。 次に、医療提供体制の現状ですが、埼玉県地域保健医療計画に基づき市町村単位の第一次保健医療圏として診療や保健指導、健康増進の取組など、市内各病院、診療所と連携し、適切な地域医療の提供が行われています。第二次保健医療圏では、北部保健医療圏として、熊谷及び本庄保健所管内の圏域で、病床数等病院における入院医療体制の整備、充実を図っています。このほか、救急医療や周産期医療、災害時医療、小児医療など事業ごとに医療体制が構築されています。本市では、初期救急医療として、医師会、歯科医師会の御協力の下、休日・夜間急患診療所を運営しています。また、第二次救急医療、第三次救急医療、小児二次救急医療を運営している各医療機関等に支援を行っています。これらの体制整備及び医療関係者の皆様の御尽力により市民が安心して医療を受けられる体制が確保されていますが、高齢化の進展に伴う医療や介護の需要の増大、住み慣れた地域で生活を送ることができる地域包括ケアシステムの構築、大規模感染症の対策など医療を取り巻く諸課題への対応が求められています。今後も保健所をはじめとする県の所管部署、保健医療関係団体、他市町村等と連携し、質の高い医療提供体制の確保に努めてまいりたいと考えています。 以上です。 ◎渋澤健司消防長 続きまして、救急医療についてお答えします。 初めに、救急医療体制ですが、入院を必要としない比較的軽症な患者に対する初期救急医療体制、緊急な治療や入院の必要な重症患者に対応する第二次救急医療体制、さらに生命に危険があるような重篤な患者に対する第三次救急医療体制から成り、救急隊によって搬送される医療機関を県知事が認定し、告示する救急告示制度や、県が構築している受入れ可能な医療機関リストが検索できる救急医療情報システムなどにより体系的に整備されています。 次に、救急搬送患者の市内病院への収容率ですが、過去3年間で申し上げますと、平成30年77.75%、令和元年76.64%、2年77.69%です。 次に、集中治療室数及びその病床数ですが、市内の3病院において6室50床です。その中には専門的な治療を行う冠疾患集中治療室CCU脳卒中集中治療室SCU呼吸器疾患集中治療室RCU等があります。 次に、救急医療機関等連携体制構築のための会合等についてですが、熊谷・深谷地区救急医療対策協議会、埼玉県北部メディカルコントロール協議会及び熊谷市医師会との救急医療協議会等を行っています。 以上です。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。それぞれについて答弁していただきましたので、順次再質問させていただきます。 まずは、平時通常時の医療体制としてです。市内の病床は2,472床であること、周産期医療については、地域周産期母子医療センター深谷赤十字病院と連携していること、また、医療機関や埼玉県等との協議会等を構成して連携を図っているということがよく分かりました。 そこで、平時の医療について再質問の1として伺いますが、2,472床の入院ベッドは、これは常時稼働しているものなのでしょうか。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 稼働していない病床を有している医療機関もあります。また、稼働している場合も稼働状況にばらつきがあります。 以上です。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。稼働していない病床、稼働状況のばらつきがあるということですが、入院病床とは、入院治療を必要とする患者の数と看護師とのバランスが重要なわけで、医療機関の運営の難しさということだというふうに思います。 それでは、再質問2として伺いますが、周産期医療について、ハイリスク出産が想定される場合には、どのような経過をたどるのでしょうか。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 まずは、北部医療圏内の周産期母子医療センターである深谷赤十字病院に受入れ要請を行い、受入れが不可能であれば、埼玉県が設置している母体・新生児搬送コーディネーターの調整を経て、県内の他の周産期医療施設に搬送されます。 以上です。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。周産期母子医療センター、そして埼玉県が設置する母体・新生児搬送コーディネーターが調整するということですが、つまり周産期のネットワーク化が進んでいるということだというふうに思います。市内で出産をされる市民にとって安心感につながるものです。周産期の連携体制は、もうこれで十分ということはない問題なのだというふうに思います。熊谷市については、利根川を隔てて群馬県と接しているという立地の特性を生かすならば、新たな連携体制構築には検討の対象になるのかもしれません。ぜひとも行政として体制構築のために研究を重ねていただきたいというふうに思います。 それでは次に、救急医療について再質問いたします。重症度、緊急度により初期から第二次、そして第三次へと救急医療体制は構築され、さらには受入れ先を検索することができる救急医療情報システムと、体系的に整備されているということがよく分かりました。市内での完結率は、収容率として約80%近い、そして重篤な患者に対応する集中治療室ICUは、3病院で合計50床、中には心臓や呼吸器等を専門とするCCU、SCU、RCUがあることも非常によく分かりました。また、連携体制構築のためには幾つもの協議会があることも分かりました。 そこで、まず再質問の1として、命の危機に瀕する重篤な患者を受け入れる三次医療機関の配置条件と、熊谷市をカバーする病院はどこなのでしょうか。また、連携体制構築のための会合等はあるのでしょうか。 ◎渋澤健司消防長 お答えします。 配置条件ですが、国はおおむね人口100万人に1か所を目標に整備を進めており、本市をカバーする病院は、深谷赤十字病院、埼玉医科大学総合医療センター及び国際医療センター等です。また、会合ですが、救急事案を振り返り検証を行う症例検討会や、高度化する救急需要に対応するための救急隊員研修会等を行っています。 以上です。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。条件にもよるのでしょうが、最も近い深谷赤十字病院であれば、早ければ15分程度での搬送時間ということになるのでしょう。そして、症例検討会等の研修を行っているとのことですが、現場活動について、現場を離れて検証するということは、質の担保、そして顔の見える関係性の構築にはとても有効なのだろうというふうに思います。 それでは、再質問の2として、重症以上で第三次医療機関への搬送件数及び比率を過去3年について伺います。 ◎渋澤健司消防長 お答えします。 第三次医療機関への搬送件数と比率を平成30年から令和2年まで順に申し上げますと、337件、26.25%、293件、23.25%、334件、28.35%です。 以上です。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。重症以上の患者さんの約3割が第三次医療機関、救命救急センターに搬送されているということになりますから、やはりこれは短時間での搬送というのが重要になってくるかと思います。 それでは、再質問の3として伺いますが、77%を超える、約8割になるかと思うのですが、市内完結率をどのように捉えているのでしょうか。 ◎渋澤健司消防長 お答えします。 近隣消防本部と比較すると約4%から13%上回っており、また、10年前の収容率と比較しても3.74%上昇しているため、受入れ態勢は充実してきているものと考えます。 以上です。
    沼上政幸議員 4番、沼上です。近隣と比べて4%から13%高い。10年前から約4%近く上昇していると。医療には、かかりつけなど様々な背景もありますけれども、その中でとても高い完結率なのかなというふうに思います。市民の皆様がいざというときに頼る救急医療としては、非常に安心感につながる状況であるというふうに受け取ることができます。 それでは次に、再質問の4として伺いますが、集中治療室は一般病床と比べて、その要件にはどの程度差があるものなのでしょうか。 ◎渋澤健司消防長 お答えします。 集中治療室の要件として、専任医師のほか、患者2人に対し看護師1人の配置基準となりますが、一般病床では、患者7人から10人に対し看護師1人の配置となっています。 以上です。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。専任医師というだけでも非常にハードルは高いのかなというふうに思いますが、看護師の配置基準が7から10対1の体制から2対1という条件では、医療機関の運営には並々ならぬ苦労があるのかなというふうに思います。市内の集中治療室と考えると、市民の方々が重症化した場合、市内で高度な治療が受けられるとして捉えれば、ハードルは高いかもしれませんが、今後はさらに拡充されていくことを願いたいというふうに思います。 それでは次に、災害医療について2点再質問させていただきます。答弁の中に、熊谷市と医師会がそれぞれ災害時の行動マニュアルを作成していますとありましたが、再質問の1として、災害時医師会行動マニュアルについて、具体的にお聞かせください。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 熊谷市医師会の災害行動マニュアルには、本市の地域防災計画を踏まえ、災害発生時の医師会会員の参集基準や参集場所、医療救護所が開設された場合の配置や業務内容、災害対応病院への配置や業務内容、また、重・中症者の搬送調整と医療救護所への医師派遣のコーディネートなど、医師会役員と会員の行動基準が定められています。 以上です。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。医師会会員の参集基準や参集場所、そして医療救護所の配置や役割分担、さらには重症等の搬送調整などについて、地域防災計画を踏まえて作成されているということで、大規模災害を見据えたハード面は備わっているのだろうなというふうに思います。 それでは次に、再質問の2です。災害派遣医療チームDMATについて、派遣や活動と具体的にお聞かせください。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 災害派遣医療チームは、大規模な災害や事故などの発生時に被災地に迅速に駆けつけ、救急治療を行うための専門的な訓練を受けた医療チームで、埼玉県からは、これまで東日本大震災、平成27年台風第18号による鬼怒川氾濫、令和元年房総半島台風などへの派遣実績があります。 以上です。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。大規模な災害において医療チームが直接現場で活動するということになると思いますが、これは治療の開始時間が格段に早くなるということですから、救える命が増える可能性は高くなるということなのだと思います。埼玉地域DMATチームとして熊谷総合病院に誕生するとのことですから、本市の災害医療について、市民の安心感に影響があることで、これは大いに期待をしたいというふうに思います。 それでは、平時、救急、災害と総括して、以下4点について質問させていただきます。初めに、新型コロナウイルスの感染拡大において、他の医療機関と連携した事案があれば、その経緯と感想についてお聞かせください。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により逼迫した保健所業務を支援するため、令和2年11月から令和3年2月まで、本市の保健師を熊谷保健所に派遣しました。この派遣での経験により感染症対応業務の理解が深まり、市民からの相談業務などに生かされていると考えています。 以上です。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。逼迫した保健所へ保健師を派遣したという連携、こうしたことは、そうそう簡単にできることではないのだというふうに思います。異なる環境下で苦労も多くあったでしょうが、世界的大流行、パンデミックの渦中で業務の一端を担ったということは、非常に意義のあることで、答弁のとおり、市民のために生きているというふうに思います。メディア等でも報道されておりますが、常に第6波への対策ということで、恐らく今後に同様の状況が起きた際には、派遣をということで準備されているのだろうというふうに思います。とてもすばらしいことだと思います。今後も事あるごとに積極的な連携を展開していただきたいというふうに考えております。 それでは、2として、市民が安心して暮らせる熊谷市の医療のために、医療担当の新設と医療機関等と、平時における現場職員同士を含めた定期的な会合等のさらなる充実を提案したいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 行政組織において市民部は、地域医療の連絡及び調整に関する事務を所管しており、議員さん御提案の医療担当に期待する役割について、より効果的に機能し、地域医療に資する事業が推進できるよう研究してまいります。また、各種保健事業を進めるに当たっては、医師会担当理事と課長以下担当職員で相談、協議を行っていますが、今後も継続的に保健や医療に係る課題について情報共有してまいりたいと考えています。 以上です。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。情報共有、これは本当に重要だというふうに思います。そして、効果的な機能を果たす医療担当の研究、ぜひともよろしくお願いいたします。 それでは、3です。市民がいざというときに安定して医療が受けられるために、医療機関等救急医療に関して、現場職員同士を含めた定期的な会合等のさらなる充実を提案するが、いかがでしょうか。 ◎渋澤健司消防長 お答えします。 現在、救急搬送事案に対する検討会や勉強会を医師、看護師及び救急隊員等で行っていますが、今後も継続し、連携体制をさらに充実させてまいります。 以上です。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。継続、そしてさらには充実させていくと。非常に心強く思います。ぜひともよろしくお願いします。 それでは、最後になります。4として、安心・安全の要とも言える災害医療について、医療機関等と現場職員同士を含めた定期的な会合等のさらなる充実を提案するが、いかがでしょうか。 ◎髙橋秀之危機管理監 お答えいたします。 災害時においては、被災者の医療活動や健康対策など医療機関等の役割は非常に重要であり、また、医療機関が病院業務を継続するに当たっては、災害の情報収集と被害の可視化が必要になるなど、災害時における対策本部と医療機関の連携は必要不可欠です。今後も病院BCPの研修等に積極的に参加させていただくなど、通常時から連携、情報交換を進めてまいりたいと考えています。 以上でございます。 ◆沼上政幸議員 4番、沼上です。災害対策本部と医療機関の連携は必要不可欠であると。研修等へ積極的な参加や、通常時から情報交換を進めるということですので、ぜひともよろしくお願いいたします。 それでは、まとめさせていただきます。市民が安心して暮らせる「熊谷市の医療」をテーマに質問させていただきました。物事を変える、変わるにはきっかけがとても重要です。きっかけを生かすか見逃すかでその後に大きな違いが生じてくるのだというふうに思います。救急医療については、救急救命士法の施行、災害医療のDMATは、阪神・淡路大震災が教訓となり発足して、そこから年月と取組を積み重ねて今に至るわけです。 今回の新型コロナウイルスの感染拡大、これも非常に大きなきっかけになるのだというふうに思います。感染拡大に対して保健所との連携や、感染の危険を背負っての救急搬送、アルコール系消毒液やマスクが入手できなくなる事態、12歳以上の市民を対象とした大規模なワクチン接種では、調整という言葉では片づけられない並々ならぬ御苦労があったというふうに思います。そうした事態に対応しながら実感したことは、コミュニケーションと連携だったのではないでしょうか。関係する各機関が自らの持ち場だけを主張したのでは目的は達成できません。そして、そうした連携体制は、一朝一夕では築くことはなかなか難しいのです。ですから、これをきっかけと捉え、行政と医療機関の連携体制、埼玉県と熊谷市の連携体制をより強固に構築していただきたいというふうに思います。そして、構築された連携は、市民が安心して暮らせる熊谷市の医療となって、市民生活に大きく寄与するのだというふうに思います。 今回の質問の中で、「会議」と言わず「会合」と発言してまいりました。既に医療に関する協議会等が多く行われているということでしたが、現場職員同士、そして腹を割って本市の医療について語り合えるような関係を構築する必要を痛切に感じ、「会議」ではなく、あえて「会合」としてきたわけであります。今日の答弁の中にありました救急医療に関する協議会において、1人の医師から言われた一言がいまだに忘れられません。「救急医療に関する現状報告は分かった」と。「さらに前へ進めるためには、言いたいことは本当はあるんだろう」と。「本音を言え」と名指しで言われました。勇気を振り絞り、私はこう言いました。「救急隊から掛ける患者受入れ要請の電話は1度だけにしていただきたい。つまり、断らないでいただきたい」と。あまりの緊張状態から、その後のことはよく覚えていませんが、話はいい方向へ進んだような気がします。きっかけを生かし、一歩前へ踏み出すことが何より必要です。顔の見える関係性を持った連携体制の構築により、熊谷市の医療は安定していて住みやすい、そうした声が市民から多く聞かれるようになることを願いまして、今定例会の発言を閉じたいというふうに思います。ありがとうございました。 ○小島正泰副議長 以上で4番沼上政幸議員一般質問は終了いたしました。 申し上げます。この後、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いします。 理事者におかれましては、関口弥生議員の一般質問に関係する方に入場していただき、議員におかれましては、議席表Bを参考に入替えをお願いいたします。 暫時休憩いたします。              午前10時43分  休 憩                                                          午前10時52分  再 開 ○小島正泰副議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行 ○小島正泰副議長 次に、18番関口弥生議員の一般質問を許可いたします。              〔18番関口弥生議員登壇〕 ◆関口弥生議員 皆さん、こんにちは。18番、関口弥生です。議長より発言の許可を頂きましたので、通告の順に従い一般質問します。 今回は、健康で安全・安心に暮らせるまちづくりの実現に向けて、熊谷市第4次健康増進計画についてと、熊谷市がん対策推進計画について質問いたします。12月10日の日本経済新聞記事によりますと、「死亡数、コロナ余波で急増 震災の11年上回るペース 宣言長期化、受診控えも 心不全や自殺、大幅増」という見出しで、「2021年9月までの死亡数が前年同期より約6万人増え、東日本大震災があり戦後最多の増加となった11年を上回っていることが分かった。新型コロナウイルスだけでなく、心疾患や自殺などによる死亡も前年より急増。コロナ禍の余波で平年を大きく上回る「超過死亡」が生じている。なぜ21年は死亡数が大幅に増加しているのか。コロナとともに、それ以外を原因とする死亡が増えたことも大きい。人口動態調査で今年7月までの死因別の死亡数でみると、全体で前年同期より4万5,000人増加したうちコロナが約1万2,000人を占めた。このほか老衰が約1万1,000人増えた。心不全など心疾患が約7,000人、脳卒中が1,000人あまりなど循環器系疾患が約9,000人増加していた。高齢化で老衰は前年も増加したが、循環器系疾患は前年同期の約8,000人減から大幅増に転じた。平年を上回ったのは4月以降。緊急事態宣言の長期化で、運動不足などで健康状態が悪化したほか、受診控えなどが広がった可能性がある。一方で肺炎が約5,000人減るなど、前年に続き感染対策の徹底が影響している。」という報道内容でした。 また、12月1日の公明新聞記事によりますと、「コロナ禍のがん検診受診率向上への取組強化」という見出しで、「日本人の2人に1人がかかり、死因の第1位である「がん」。その克服に向けた取り組みに、コロナ禍が影を落としている。国立がん研究センターは、11月26日、2020年の新規がん患者が、集計を開始した07年以降、初めて減少したと発表した。公益財団法人・日本対がん協会が11月18日に発表した調査結果でも、20年にがんと診断された人が19年より減少していることが明らかになっている。ここで問題なのは、新規がん患者の減少の背景に、がん検診の受診率低下があると見られていることだ。新型コロナウイルスの感染リスクを避けるため、受診を控えた人が増えたことは想像に難くない。緊急事態宣言を受けて多くの自治体が検診を中止または延期した影響もあろう。懸念されるのは、がんの発見が遅れることである。発見の遅れは治療の選択肢を狭め患者の負担を大きくする。コロナ禍であってもがん検診を受けることが重要だ。自治体や医療機関は、がん検診を控えないよう呼び掛けをさらに強化してほしい。検診を予約制にして「密」を防ぐなど感染防止に努めていることも周知する必要がある。」という報道内容でした。 このような報道も踏まえて、長期化するコロナ禍を熊谷市として、第2次熊谷市総合振興計画の政策の一つである、健康で安全・安心に暮らせるまちの実現に向け、市民の健康づくりを推進していく上で、熊谷市第4次健康増進計画は、市民、行政等が一体となって健康課題に取り組む本市の基本的な健康施策で、今年で2年目となります。また、令和元年9月、議員提出議案として熊谷市がん対策推進条例を制定し、本年、本条例に基づき、がん対策の総括的かつ計画的な推進を図るため、熊谷市がん対策推進計画が策定されていますので、この2点の計画の進捗状況等について伺います。 まず初めに、熊谷市第4次健康増進計画について質問いたします。 質問の1、策定時との数値の変化と傾向から見えてくるものとして、以下10点について伺います。 (ア)、人口の推移について。 (イ)、年齢階層別人口構成の推移について。 (ウ)、合計特殊出生率の推移について。 (エ)、出生数の推移について。 (オ)、死亡数の推移について。 (カ)、死因に関する状況について。 (キ)、特定健康診査の受診状況について。 (ク)、長寿健康診査の受診状況について。 (ケ)、がん検診の受診状況について。 (コ)、介護保険の認定者の状況について。 続きまして、熊谷市がん対策推進計画について質問いたします。 質問の1として、がん予防の推進について伺います。 質問の2として、がんの早期発見に向けた取組について伺います。 質問の3として、女性のためのがん対策について伺います。 質問の4として、感染に起因するがんの予防対策として、HTLV―1感染の起因するがんの予防対策が挙げられます。まず、HTLV―1について説明します。HTLV―1は、ヒトT細胞白血病ウイルス1型というウイルスが原因で発症し、血液中の白血球の一つであるTリンパ球に感染して細胞を悪性化、がん化し、成人T細胞白血病という血液のがんの一種を発症させるウイルスのことです。世界にHTLV―1感染が推定3,000万人いると言われ、日本にも推定108万人の感染者がいると言われています。感染経路は3つあります。1つ目は母子感染、2つ目は性行為感染、3つ目は血液による感染です。血液による感染はHTLV―1抗体検査によりほぼ100%阻止されていますので、主な感染経路は、母子感染と性行為感染、主に夫から妻となります。それでは、HTLV―1感染に起因するがんの予防対策として、本市の妊婦健康診査の実施について伺います。 質問の5、がんに関する教育、啓発の推進について伺います。 以上で壇上の質問は終わります。なお、再質問、要望につきましては質問席で行いますので、引き続きよろしくお願いいたします。              〔小林哲也市長登壇〕 ◎小林哲也市長 関口議員さんから、健康で安全・安心に暮らせるまちづくりについて御質問を頂いておりますが、私から総括的にお答えいたします。 私は、政策理念の一つとして、次世代を担う子供たちからお年寄りまで、あらゆる世代の全ての市民が、ずっと熊谷に住み続けたいと思えるような、より元気のあるまちづくりを目指しております。そのため、まず何より大事なことは、市民の皆様に健康で元気に暮らしていただくことであり、第2次熊谷市総合振興計画の政策の一つである、健康で安全・安心に暮らせるまちの実現に向け、市民の健康づくりを推進してまいりたいと考えております。第4次健康増進計画では、生活習慣病の発症及び重症化予防の徹底、生活習慣の改善、こころの健康など、社会生活を営むために必要な施策を掲げています。また、がん対策推進計画では、がん予防の推進や早期発見に向けた取組、がん教育や啓発などを掲げており、それぞれの施策に計画的かつ着実に取り組んでまいります。 現在、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、私たちを取り巻く社会環境や生活様式は変化を余儀なくされておりますが、市民一人一人に自らの健康に関心を持っていただくチャンスでもあると考えております。また、今後高齢化が一層進み、健康課題は多様化することが考えられますが、自分の健康は自分で守り、つくるという意識の醸成とともに、生涯にわたり健康で地域社会で活躍できるよう市民の健康増進に努めてまいります。 以上です。 ◎小林教子市民部長 続きまして、熊谷市第4次健康増進計画についてお答えします。 令和2年の計画策定時からの数値の推移ですが、項目により捉える年度が異なりますが、人口については、令和3年1月1日現在19万5,410人で、2年と比較し1,419人減少しています。 次に、年齢階層別人口構成のうち65歳以上の人口を申し上げますと、令和3年1月1日現在、5万7,619人で全人口の29.49%を占め、2年と比較し、707人、0.58ポイント増加しています。 次に、合計特殊出生率ですが、令和元年は1.16で、平成30年と比較し、0.06減少しています。 次に、出生数ですが、令和2年は1,117人で、元年と比較し、26人減少しています。 次に、死亡数ですが、令和2年は2,300人で、元年と比較し、108人増加しています。 次に、死因に関する状況ですが、死因別死亡数は、がん、心疾患、脳血管疾患、肺炎が上位を占めており、この傾向は続いています。死因別死亡割合は、がんが減少傾向にあります。 次に、特定健康診査の受診状況ですが、令和元年度はAI等による受診勧奨を行った結果、受診者数及び受診率は490人、2.5ポイント増加し、1万1,404人、35.2%となりましたが、2年度は減少し、9,270人、28.9%でした。 次に、長寿健康診査の受診状況ですが、受診者数及び受診率について、令和元年度までは増加傾向でしたが、2年度は5,298人、20.4%で、前年度と比較し、233人、1.5ポイントの減少となりました。 次に、がん検診の受診状況ですが、受診者数はいずれの検診も、令和元年度、2年度とも減少しています。なお、令和2年度の各検診結果は、新型コロナウイルス感染症による受診控えが影響しているものと推測されます。 次に、介護保険の認定者の状況ですが、令和2年度は平成30年度から326人増加し、9,569人で、65歳以上の16.6%を占めていますが、要支援1、要支援2、要介護1の比較的軽い介護度の割合は0.7ポイント増加しています。 次に、熊谷市がん対策推進計画についてですが、がん予防の推進では、食事や運動などの生活習慣を見直すことが、がんのリスクを軽減するとして、塩分測定会や血圧、体力測定などを行うカラダ測定会を今年度新たに開始しました。また、からだ見直し講座、市国保加入者対象の特定保健指導や健康相談を実施しています。 次に、早期発見に向けた取組ですが、科学的根拠に基づく検診として、国の指針に基づき、胃がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がん及び乳がんの5大がんの検診を、またこれに加えて骨粗鬆症検診、肝炎ウイルス検診及び前立腺がん検診を個別検診により実施しています。 なお、受診率向上に向けた取組として、今年度から40歳及び50歳の未受診者に対しての受診再勧奨や、働く世代へがん検診の必要性について周知啓発を行うほか、前々年度に受診歴のある方へ積極的に勧奨を行いました。 次に、女性のためのがん対策の取組として、子宮頸がん検診、乳がん検診について、一定年齢の受診対象者に対して無料クーポン券と検診手帳を送付し、未受診者に対しては再勧奨はがきを送付したほか、20歳代から40歳代までの女性を対象とした、がんばる女性の健康セミナーなどを開催しました。子宮頸がん予防ワクチンの接種につきましては、国の通知に基づき、今年4月に新たに対象となった中学1年生とその保護者に対してリーフレットを個別送付し、正しい知識について周知を行いました。また、7月に定期接種の最終学年である高校1年生相当の方に対してはがきを個別送付し、接種期限を周知いたしました。 次に、感染に起因するがんの予防対策についてですが、感染に起因するもののうちHTLV―1、ヒトT細胞白血病ウイルス1型による感染は、主に母乳による子供への母子感染と言われているため、妊婦健康診査の一部として血液検査による抗体検査を行っています。 次に、がんに関する教育、啓発の推進についてですが、小・中学校では、小学校6年生の体育や中学校2年生の保健の授業の中で、がんの早期発見、治療について指導しています。また、市民向けには、出前健康教室、市政宅配講座を開催し、がん予防の知識やがん検診の必要性について講話を行っています。さらに市民団体と協働し、中学1年生やPTA等を対象に、生命(いのち)の授業を実施し、命の大切さや正しい知識の普及啓発に努めています。 以上です。 ◆関口弥生議員 18番、関口弥生です。市長、市民部長に御答弁を頂きましたので、順次再質問、要望をいたします。 それでは、再質問の1として、第4次健康増進計画についてからお伺いします。特定健康診査の受診状況では、令和元年度はAI等による受診勧奨を行った結果、受診者数及び受診率が490人、2.5ポイント増加し、1万1,404人、35.2%となったという答弁がありました。このAIによる受診勧奨とはどのような取組なのか、お答えください。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 過去の受診結果に基づき、AIを活用して対象者の心理特性を4つに分類し、特性ごとに受診につながる適切な内容の受診勧奨はがきを作成し、勧奨を行ったものです。 以上です。 ◆関口弥生議員 AIを活用して対象者の特性に応じた勧奨はがきを作成し、受診勧奨をしたことにより、効果的に受診率向上が図られたということが分かりました。 次、第4次健康増進計画について、策定時の数値の変化と傾向から見えてきたこととして、人口は減少、65歳以上の人口は全人口の29.49%を占め、0.5ポイント増加、合計特殊出生率は1.16となって0.06減少、出生数は1,117人で26人減少、死亡数は2,300人で108人増加、死因別死亡数は、がん、心疾患、脳血管疾患、肺炎が上位を占め、死因別死亡割合は、がんが減少する傾向にあり、特定健康診査の受診率の状況は、令和元年度はAIによる受診勧奨で受診率は伸びましたが、2年度は9,270人、28.9%と減少しています。また、長寿健康診査の受診者数及び受診率についても、令和元年度までは増加傾向にありましたが、2年度は5,298人、20.4%、233人、1.5ポイントの減少となっております。がん検診の受診者数について、いずれの検診も令和元年度、2年度とも減少しています。介護保険の認定者は326人増加し、9,569人で、65歳以上の16.6%を占め、要支援1、要支援2、要介護1の比較的軽い介護度の割合は0.7ポイント増えていることや、新型コロナウイルスの影響で検診率も減少しているということが分かりました。 続きまして、再質問の2、がん対策推進計画についてから伺います。がん予防の推進としては、カラダ測定会や女性のためのがん対策としては、20歳から40歳までの女性を対象とした、がんばる女性の健康セミナー等を行っているということですが、これは令和3年度、熊谷保健センター事業の一環であると思います。この事業の中で申込み制の取組の利用状況についてお答えください。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 11月末現在になりますが、がんばる女性の健康セミナーを30人、カラダ測定会を28人、ヘルスアップ教室を171人、からだ見直し講座を49人がそれぞれ利用しています。 以上です。 ◆関口弥生議員 コロナ禍ではありますが、保健センターを利用して御自身の健康づくりをしていることが分かりました。 続きまして、再質問の3として、がんの早期発見に向けた取組の中から、受診率の向上に向けた取組として、40歳及び50歳の未受診者に対して受診再勧奨や、前々年度に受診歴のある方へ積極的に勧奨を行っているということですが、その対象者は何人になりますか。 また、働く世代のがん検診の必要性について、周知啓発はどのように行ったのか、お答えください。 ◎小林教子市民部長 お答えいたします。 40歳及び50歳の未受診者5,343人に対し再勧奨はがきを、それから前々年度受診歴のある方1万4,358人に対し受診券を、それぞれ送付いたしました。また、働く世代には、産業振興部で企業ニーズを把握するために実施している御用聞き便を活用するほか、がん検診のお知らせに特定健康診査を同時受診できる医療機関を併記し、周知啓発に努めました。 以上です。 ◆関口弥生議員 公益財団法人日本対がん協会によりますと、今年上半期のがん検診受診者は、昨年上半期に比べて増加しているものの、新型コロナウイルス感染症発生前の数字には戻っていないといいます。再勧奨はがきを受け取った5,343人の方、それと受診券を受け取った1万4,358人の方が、コロナ禍で不安もあるかもしれませんが、がん検診を受けていただきたいと思っております。働く世代の周知については了解しました。 続きまして、再質問の4として、子宮頸がん、乳がん検診について、未受診者に対し再勧奨はがきを送付しておりますが、対象者数と未受診者数についてお伺いします。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 無料クーポン券の対象者数は、子宮頸がん865人、乳がん1,104人です。なお、9月末までの未受診者数は、子宮頸がん831人、乳がん1,054人で、10月末に再勧奨はがきを送付しました。 以上です。 ◆関口弥生議員 コロナ禍による受診控えが多いということが分かりました。 続きまして、子宮頸がん予防ワクチンの接種についてですが、6月定例会でも質問しましたが、その後大きな動きがありましたので、再質問いたします。国は、昨年10月と今年1月の2度にわたり、ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対応及び対象者等への周知について通知を発出し、市町村にHPV定期接種対象者へ情報提供の徹底を求めました。国からの急な指示だったのにもかかわらず、本市として市民に不利益が生じないよう迅速に対応していただき、ありがとうございました。前年度より接種者が増えたのは、郵送による個別通知の成果だと思います。定期接種期間内に正しく判断するための公的な情報が届けられたことで、情報を基に接種したいと思った人が接種できたことは大変大きな一歩でございます。 一方で、接種率は、積極的勧奨差し控え前と比較して、いまだかなり低い11.7%にとどまっています。今回の通知は、積極的勧奨として接種をお勧めする内容ではなかったため、通知を受け取った人の多くが迷ってしまったことが一因ではないかと思います。現在に至るまで、産婦人科学会や小児科学会などの専門家、国会議員連盟や医療者有志の団体の要望や、接種機会を逃した市民らの署名など、HPVワクチンの積極的勧奨再開を求める動きが非常に大きくなってきておりました。そして、10月1日に開催された厚生労働省の専門部会では、HPVワクチンの安全性や効果などを検討し、勧奨を妨げる要素はないと結論づけました。11月12日に再度開催された同部会では、再開に向けた課題について対応を整理し、11月26日に厚生労働省から都道府県知事等宛てに、積極的勧奨を再開することが正式に通知されました。 それでは、再質問の5として、HPVワクチンの積極的勧奨が再開の際には、この制度の趣旨を踏まえて、これまで個別通知をしていた世代も含めた全対象者に対し、国の方針が変わったこと、及び積極的に接種を勧める旨の分かりやすい訂正内容を速やかに郵送通知でお届けするべきと考えます。また、市のホームページにも同様の周知をすべきであると考えます。本市での情報提供の方法について、どのような周知を予定していますか。周知対象、周知方法について伺います。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 子宮頸がん予防ワクチンの接種については、国による積極的勧奨の再開が決定されたことから、定期接種対象年齢の方へは、今後準備が整い次第、予診票等の個別送付を行うとともに、速やかに市ホームページ等において周知いたします。 以上です。 ◆関口弥生議員 よろしくお願いいたします。 それから、HPVワクチンに関する接種の高まりを受け、定期接種の対象年齢を過ぎてしまった高校2年生以上の市民の保護者からの相談も増えています。2013年6月以降、積極的勧奨の差し控えにより、本市でも対象者への個別通知を取りやめました。そのため、必要な情報が行き渡らず、多くの対象者が必要な情報を得ることもできずに接種機会を逃してきました。昨年10月、大阪大学の研究チームが発表した積極的勧奨差し控えによる影響に関する推計によると、2000年度から2003年度生まれの女子のほとんどが接種しないまま定期接種対象年齢を超えており、これらの世代がこのまま接種機会を失ったままでは、子宮頸がんの罹患者は約1万7,000人、死亡者は約4,000人増加する可能性が示唆されております。本来なら定期接種の対象期間内に必要な情報を得て接種について判断すべきであったところを、その情報を得られず、接種の機会を失った人たちには、改めて接種を受けられる機会が提供されるべきであると考えます。本年11月15日の厚生労働省の専門家による分科会では、積極的勧奨差し控えにより接種機会を逃した方への対応として、キャッチアップ接種について議論され、定期接種年齢を過ぎた高校生や大学生等々の女子にも、期限的に追加で公費で接種対象にする方向で一致しました。今後救済する対象年齢等について議論され、来年度から接種が始まる見通しと報道されています。今後、国のキャッチアップ制度が導入された際には、十分な周知を受け取ることもできないまま接種機会を逃してしまった全ての対象者に、国の方針変更と新たに接種機会が確保されたことを速やかに郵送通知で確実にお届けすべきであると考えます。 再質問の6として、今後、定期接種対象年齢以外への救済制度を導入された場合の本市での情報提供の方法について、どのような周知を予定していますか。周知対象、周知方法について伺います。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方への対応について、今お話がありましたように、国では公費による接種機会の提供に向けて、対象者や期間等についての議論を開始したところです。今後、国の通知が発出され次第、速やかに対応いたします。 以上です。 ◆関口弥生議員 積極的な勧奨の差し控えによって影響を受けてしまっている世代は、本人たちに何の過失もないのに不利益を被っています。その責任の一端は、個別通知を実施してこなかった市町村にも当然あると考えます。15日の分科会の資料では、ワクチンの有効性は若年の接種ほどより高いというデータも示されておりました。キャッチアップ接種の対象者は既に年齢が上がっており、希望者は少しでも早く接種をする必要性があります。また、定期接種の対象年齢は、最も効果の高い医学的な接種最適期であり、積極的な勧奨が再開となって以降も接種最適時期を逃す人は、これ以上出してはいけないと考えます。一度下がった接種率を回復させるためには丁寧な周知が重要です。大きな国の方針転換により対象も大きく、大変な対応かと思いますが、キャッチアップ接種も定期接種も制度の対象となり次第、対象者全員に速やかに郵送通知を実施するよう要望して、この質問は終わります。 それでは最後に要望を申し上げます。第4次健康増進計画には、本計画に基づいた評価、検証を毎年実施し、市民の皆様とともに健康づくりに取り組み、健康長寿熊谷の実現を目指すとあります。施策の進捗状況を見極め、随時その見直しをしながら、市民ニーズに合った情報提供も推進していただきますよう要望し、今定例会の一般質問を終了いたします。ありがとうございました。 ○小島正泰副議長 以上で18番関口弥生議員の一般質問は終了いたしました。 申し上げます。この後、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いします。 議員におかれましては、議席表Aを参考に入替えをお願いします。 暫時休憩します。              午前11時30分  休 憩                                                          午前11時39分  再 開 ○小島正泰副議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行 ○小島正泰副議長 次に、22番小林一貫議員の一般質問を許可いたします。              〔22番小林一貫議員登壇〕 ◆小林一貫議員 皆さん、こんにちは。議席番号22番、小林一貫です。ただいま議長から発言の許可を頂きましたので、通告に従い一般質問を行います。 先週末には、本市の新型コロナウイルス感染者1週間の速報が届き、感染者ゼロという数字に安堵したところでもございます。8月20日の速報が隣にありましたので見たところ、感染者数440人という数字は、改めて随分大きかったなというところでございました。一日も早くワクチン接種を市民の方にしてもらわなければいけないと思ったところでございます。現在はまた新しいオミクロン株のニュースが届いておりまして、一日も早い3回目のワクチン接種で安心した日常生活が送れることを、市民の皆さんも心待ちにしていることと思います。 本題に入りますが、熊谷市合併以来4期続きました前市長から替わりまして、新時代への熊谷へ進むべき方向を考える選挙公約の下に、第5代小林哲也市長の下に、大きな期待をして質問をするところでございます。埼玉県議会議員18年間という長きにわたり地方行政を見てきた市長にとって、埼玉県全体では、県南部におきましては、首都高速道路は延伸されました。首都圏中央連絡自動車道路も開通になり、人口も増加の一途をたどっておりますが、県北にあっては人口減少が続き、どうしたら県北唯一の20万都市であった熊谷市を活気あるまちにするかが大きな課題となっております。令和3年12月議会の質問は、大きい1といたしまして道路整備、そして施設の整備について伺います。 過日の市長選挙におきまして、公約が「高速道路を熊谷まで延伸」のキャッチフレーズで、大きな夢と期待を持って、市民も待っているところでございます。高速道路の始まりは、名神高速道路の開通から既に50年以上の歴史がございます。高速道路は昭和30年代から車社会が始まり、モータリゼーションの社会現象で、地方では今では一家に2台、3台所有というのが実情でございます。前日にネット注文をいたしますと翌日には我が家へ宅配便が届いて、便利な生活になっているところでもございます。これも高速道路の整備に併せてデジタル化がもたらしたインフラ整備であり、日本全国に高速道路が張り巡らされているおかげかなと思われるところでございます。日用品から様々な品物、産地直送、果物、野菜、魚介類までが新聞テレビ報道でPRされているところでもございます。今日では、私たちの生活にとって、高速道路は日本全国に張り巡らされた交通網であり、必要不可欠なインフラとなっております。既存の国道等の道路網に併せて高速道路がネットワークとなり、救急医療、災害時の支援の迂回路等となり、なくてはならない道路でございます。 質問といたしまして、先般の市長公約、「高速道路を熊谷まで延伸」とありました。地域高規格道路整備に向けた現状はどのようなものか伺います。 (1)のアとして、どこまで整備は進んでいるのか。 イとして、現状はどのようなものか。 ウとして、今後の見通しはどのようなものでしょうか、(2)といたしまして、北部地域振興交流拠点の開発の目途、そして考え方はいかがなものでしょうか伺います。北部地域振興交流拠点の建設には、熊谷市民は大変大きな期待を持っておりました。昭和60年には、国道17号沿いの群馬銀行が移転をしてテクノグリーン構想が発表され、立体駐車場も移設されたように記憶しております。平成27年には、川越市中心部に西部地域振興ふれあい拠点施設が完成し、ウエスタ川越の名称で3月にはオープンいたしました。川越市文化芸術振興施設の大ホール、市民活動・生涯学習施設、男女共同参画推進施設が整備され、駐車場は地下に完備されておりました。次は北部の熊谷に開発が計画されることと思い、私も個人的には、川越まで真新しい施設の見学に行った記憶がございます。 大きい2といたしまして、学校における食育について。市長公約には「給食費の無料化を目指します」とありました。我が国の学校給食の無料化が、現在はなかなか進んでいない自治体が95%以上という報道もあります。本市の人口増加施策の合い言葉では、「子育てするなら熊谷で」のキャッチフレーズにもなりますが、近隣市が行わない学校給食の無料化が採用できると、若い人たちも生活拠点を熊谷でスタートさせよう、そんな機運になることと思っております。熊谷市の人口は、増えることは大いに期待できるものと考えられます。近隣市が取り組んでから熊谷も後からというのでは、横並びでございますので、一歩早い取組を大変期待をしている市民の一人でもございます。 質問の(1)といたしまして、給食費の無料化についての見解はどのようにお考えか。 (2)といたしまして、給食費の無償化の目途はどのように見ているか伺います。 大きい3として、コロナ禍における消費の停滞の対応について伺います。私は、毎回新型コロナウイルス感染症の影響における営業自粛の商店の応援についての質問をしておりますが、今回のコロナショックで最も影響を受けたのは飲食業界の皆さんではないでしょうか。また、観光産業という言葉の意味ではありますけれども、総合的な名称では、観光は宿泊業と飲食業が主な消費対象となり、さらに言えば、飲食店は全国各地で中小企業者が多く点在している産業でもあります。その中でも業績を伸ばしているのは、ファストフードなどの、もともとテイクアウト系の事業ではドライブスルーで販売し、元気のよいお店もあるようでございます。 質問(1)といたしまして、市内飲食店の支援の新型コロナウイルス感染症による自粛規制下における今までの現状はどのようなものか伺います。市民の飲食の自粛、人員制限、時間制限、また、現時点での要請について伺います。 (2)として、Go To 商店街事業の取組はされてきたのか伺います。 (3)として、本市市内飲食店の活性化起爆剤として、市独自での市民に食事券の発行の企画はあるか。また、同様の事業の計画等は持っているか伺います。 以上で壇上での質問は終わりますが、再質問、要望等は質問席で伺います。よろしくお願いします。              〔小林哲也市長登壇〕 ◎小林哲也市長 小林一貫議員さんから3点にわたり御質問を頂いておりますが、私からは、北部地域振興交流拠点と学校給食費の無料化についてお答えしたいと思います。 北部地域振興交流拠点につきましては、私の所信表明でもお話をさせていただきましたとおり、新しい熊谷の夢、希望を実現していくためのまちを元気にする基本政策に掲げさせていただいた事業の一つです。御案内のとおり、北部地域振興交流拠点については埼玉県との共同事業であり、県と足並みをそろえて進めていくことが重要であると考えております。県とともに北部地域振興交流拠点が地域のにぎわいの核となるよう、時代の変化に合わせた導入機能の見直しも含め、検討を進めてまいりたいと考えております。 こうしたことから、拠点整備に向けた目標年度については、現段階ではお答えはできませんが、現在埼玉県では次期5か年計画の策定に向けて議論が重ねられているところでもございます。その状況を注視しながら進めてまいりたいと思います。本市は、充実した道路網や新幹線の停車駅という地の利を有しており、かねてよりその利点を十分に生かすべきと考えておりました。このたび自らが実行に移す立場となり、身の引き締まる思いがある一方、これまでの経験や実績を最大限に生かし、全力で取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 次に、給食費無料化についてですが、学校給食は、成長期にある児童・生徒に栄養バランスの取れた豊かな食事を提供することに加え、伝統的な食文化や、食に関わる人々への感謝などを学ぶことができる生きた教材であります。こうした食に関する指導を効果的に進めるための重要な教材でもある学校給食費は、低所得世帯をはじめ、子育て世帯の経常的な負担となっており、子育て応援の観点から支援すべきものと考えております。今後、給食費の無料化を検討しますが、継続して実施するには多額の財源を必要としますので、そのステップとして、まずは新型コロナウイルス感染症による困窮家庭をはじめ、段階的に多子世帯の範囲を拡大する案や、食材費の上昇分を無料化する案、例えば、最終学年のみを無料化するなど、制度の在り方も含め、様々な観点から検討を行った上で実施してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎荻野秀夫建設部長 続きまして、御質問1のうち、地域高規格道路整備についてお答えいたします。 国は、与野ジャンクションまで整備されている首都高速道路高速埼玉大宮線の延伸として、地域高規格道路である新大宮上尾道路と熊谷渋川連絡道路を整備する計画を有しています。これは、国道17号バイパスの区域内に高架構造の自動車専用道路を整備するもので、公約はこの整備を加速させようとするものです。現在、新大宮上尾道路は、上尾南インターチェンジまでの約8キロメートルの区間について、国土交通省と首都高速道路株式会社が共同で整備を進めています。また、関連する国道17号上尾道路は、圏央道桶川北本インターチェンジまでのⅠ期区間が開通し、鴻巣市箕田までのⅡ期区間も工事と事業用地の確保が進みつつあります。熊谷渋川連絡道路は、鴻巣市箕田を起点、群馬県渋川市を終点とする計画路線で、事業着手に向け環境影響評価や都市計画の手続、予備設計等を進める整備区間と位置づけられています。 また、国道17号熊谷バイパスは、鴻巣市箕田から熊谷市玉井インターチェンジまでの約15.9キロメートルが熊谷渋川連絡道路の一部となりますが、既に事業用地は確保されています。今後は、本市のほか、群馬県や埼玉県等で組織する上武国道建設期成同盟会、熊谷市長が会長を務める道路整備促進期成同盟会埼玉県協議会や、熊谷バイパス建設促進期成同盟会などを通して、より強力に要望していくほか、市議会議員皆様の御支援も頂きながら、早期実現に向け取り組んでまいりたいと考えています。 以上です。 ◎松岡八起産業振興部長 続きまして、コロナ禍における飲食店の支援についてですが、今年8月から県内全域に緊急事態宣言が発令され、午後8時までの時短営業や終日の酒類提供の自粛、4人以下での会食等が要請されました。これらの措置により影響を受けた飲食店に対し、感染防止対策に協力することを条件に、1日当たりの売上高に応じて日額最低4万円から最高10万円の協力金が県から支給されました。緊急事態宣言の解除後については段階的に緩和措置が取られ、現在は営業時間及び人数制限も解除され、協力金の支給は終了していますが、飲食店には、人と人との間隔を1メートル以上空けるなど、彩の国「新しい生活様式」安心宣言飲食店+(プラス)の認証・遵守の徹底が求められております。 次に、Go To 商店街事業の取組ですが、昨年度、熊谷商工会議所が、いいねがいっぱい!ゴートゥークマガヤキャンペーンとして市内392店舗が参加し、レシート応募システムによる非接触型抽せん会を中心とした事業を実施しました。なお、Go To 商店街事業については、現在、全国一斉の停止措置が講じられ、事業内容の一部を見直し、名称を「がんばろう!商店街」として、来年のゴールデンウイーク頃をめどに実施することが閣議設定されているものの、開始の時期は未定となっております。 次に、市内飲食店の活性化ですが、本市では今年6月に「STOPコロナ」テイクアウト応援事業を実施し、飲食店からも大変好評を頂きました。また、埼玉県内では先月からGo To イートキャンペーンが再開されたところですが、需要喚起対策は、まちの活性化に必要不可欠であると考えますので、本市においても引き続き感染予防に万全を期しながら、飲食店だけでなく幅広い業態も巻き込み、単なる現金給付だけではなく、仕事を回す支援の仕組みを検討し、地域経済の回復に取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。              〔「議長、休憩」と言う者あり〕 ○小島正泰副議長 暫時休憩します。              正  午      休 憩                                                          午後 零時59分  再 開 ○小島正泰副議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行 ◆小林一貫議員 小林です。それぞれ答弁を頂きましてありがとうございました。最初に、再質問でありますけれども、建設部長の答弁でありますが、地域高規格道路の整備の中で現在、新大宮上尾道路は、上尾インターチェンジまでの約8キロメートルの区間について、国土交通省と首都高速道路株式会社が共同で整備を進行中と答弁がありました。 再質問1といたしまして、大宮上尾道路整備区間の8キロメートルの進捗状況というのはどのようになっているものか、伺いたいと思います。 ◎荻野秀夫建設部長 お答えします。 国土交通省に確認したところ、事業進捗率は令和2年度末現在で約3%とのことでした。 以上です。 ◆小林一貫議員 3%ということは分かりました。現在混雑が解消されていないところが与野ジャンクションから首都高速道路埼玉大宮線であり、大変な混雑でありました。先日の朝6時半から家を出まして、国道17号をドライブがてら、久しぶりに混雑状況を見てまいりました。時間的には7時半頃から北本、上尾、大宮の三橋辺りから大変渋滞が増してまいりました。これを見ますると、時間のロスもドライバーにとっては大変なものであることが分かりました。国道16号を川越のほうへ向かいましたが、こちらも川越へ着くまでは渋滞の連続でございました。川越市内の国道16号に入りましてからは、車はスムーズに進んでおりました。圏央道の川島インターチェンジ付近におきましては、4車線のバイパスになり、会社、工場、倉庫が建ち並び、景観は昔の水田地帯から一変して、大変変わったなと思ったところでございます。高速道路のインターチェンジ付近におきましては、インターチェンジによって大変な効果が出ていることが分かったところでございます。川島インターチェンジから圏央道桶川北本インターチェンジを降りまして、国道17号を帰ってきたところでございます。高速道路の恩恵と地域高規格道路の開通に期待を大いに寄せたところでございます。鴻巣市箕田から国道17号バイパスは、見事に中央には樹木が植えてあったり、あるいは盛土も雑草等がきれいに管理されており、工事の開始が待たれる環境が整っていたように思いました。地域高規格道路の整備に異論を申す人はどなたもいないと思いますので、熊谷市長が会長とのことでございます。ぜひ先頭に立っているということで、大いに期待し、一年でも早く完成できることを要望しておきます。 続きまして、学校における食育について再質問を行います。現在の給食費無償化対象要件、そして第3子以降の児童の生徒数、生活保護世帯、就学援助人数、所得制限等について伺います。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 学校給食費第三子以降無償化事業の対象者は、市内に住所を有し、現に児童・生徒を3人以上養育していること、学校給食費を滞納していないこと、生活保護法による保護を受けていないこと、生活保護以外の公的扶助制度により学校給食費に相当する額の2分の1を超える給付を受けていないことを要件としており、これ以外の所得制限等は設けていません。 令和3年度の第3子以降となる児童・生徒数は568人で、このうち給食費が実費支給されている生活保護受給者が5人、就学援助受給者が104人おりますので、本事業の対象となる児童・生徒数は459人です。 以上です。 ◆小林一貫議員 分かりました。 再質問2といたしまして、生活保護以外の公的扶助制度により学校給食費に相当する額の2分の1を超える給付を受けていないということは、何を想定しているのでしょうか。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 生活保護以外の公的扶助制度により学校給食費に相当する額の2分の1を超える給付を受けていないことというのは、就学援助費と特別支援教育就学奨励費の給付を受けていないということです。 以上です。 ◆小林一貫議員 続きまして、再質問3になりますが、本年度の学校給食費第三子以降無償化事業の対象となる459人の補助額というのはいかほどでしょうか、伺います。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 約1,920万円を見込んでいます。 以上です。 ◆小林一貫議員 分かりました。 再質問4となりますが、本年度の児童・生徒数と全員を無償化にした場合、予算額というのはいかほどになるのでしょうか。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 令和3年5月1日時点の熊谷市立学校の児童・生徒数は、小学校8,938人、中学校4,764人で、年間で必要となる予算額を試算すると約6億1,000万円です。 以上です。 ◆小林一貫議員 再質問5になりますが、市長答弁の多子世帯で対象を第2子まで拡大した場合、児童・生徒の人数、予算額というのはいかほどでしょうか。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 現在の学校給食費第三子以降無償化事業と同様に、給食費が実費支給されている生活保護受給者等を除いた第2子以降となる児童・生徒数は約3,800人で、年間で必要となる予算額を試算すると約1億6,000万円です。 以上です。 ◆小林一貫議員 第2子以降1億6,000万円ということで、大変な金額になることは分かりました。本年度の最終学年を想定した場合、小学6年生、そして中学3年生、それぞれの児童・生徒数の予算額というのはいかほどでしょうか。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 本年度の最終学年の児童・生徒数、給食費を無料化した場合に必要となる予算額の順に申し上げますと、小学6年生は1,573人、約6,550万円、中学3年生は1,592人、約7,980万円です。 以上です。 ◆小林一貫議員 ただいま細かく給食費の試算を伺ったところでございます。第2子以降の年間必要予算額は約1億6,000万円、そして小学6年生、中学3年生を合わせると1億4,530万円、大体同じような金額になるようでございます。市長公約の給食費無料を目指す実施となりますには、第2子以降となりますと、多子世帯ということですから一部の家庭ということになりますが、市内在住の子育て家庭全てに公約を届けるには、予算が許せば、小学6年生、中学3年生で約1億4,500万円という数字をただいま伺ったところではございます。第三子以降の予算に比べますと7倍から8倍という計算が出てきました。規模を少なくいたしまして、中学3年生のみとすれば約4倍強ということになりますので、できればこの程度でひとまずスタートしていただければ、熊谷市の無償化、一部ではございますけれども、目的が達成できるかなと思ったところでもございます。来年度の令和4年度に採用するということになりますと、この12月議会くらいから取り組まなければならないということは、ちょっと忙しいのかなと。来年度以降の検討課題かと思われます。 また、埼玉県内の学校給食無償化の町は、滑川、小鹿野、神川、人口1万から2万以下の町が実施しているようでございます。また、東秩父村では2,565人という人口なので、無償化というような記事はあります。また、群馬県の渋川市では人口7万8,000人で、学校給食の無償化に取り組んでいるという報道もあります。一歩進んだ学校給食の無償化に取り組むとなると、何年後になるか、市民は大変期待を込めて待っていることと思います。 本市の人口増加の政策には、新幹線の定期券購入費一部補助、それから親世帯からの近距離等住宅取得の補助制度等がありますが、熊谷市の統計書を見ますると、令和元年度における1日の転入者22.4人、そしてまた、転出者22.0人ということで、若干、熊谷市へ入ってくる方のほうが多くなっているようでございます。しかし、生まれる赤ちゃんを見ますと1日に3.1人に対して、亡くなる方が6.0人ということでございます。世帯数は増加しておりますが、総人口は1年間で約1,000人ぐらい減っていくのが現実のようでございます。ぜひ人口増にするには、学校給食も無償化を一部分でも取り入れていただければ、期待が持てるかなと思っているところでございます。 最後になりますが、コロナ禍における消費停滞の対応について、再質問1といたしまして、昨年度熊谷商工会議所のいいねがいっぱい!ゴートゥークマガヤキャンペーンの参加店舗の392店舗の売上総額とレシートによる抽せんの還元率というのはどのようになっているでしょうか。 ◎松岡八起産業振興部長 お答えします。 事業主体である熊谷商工会議所に伺ったところ、参加店舗の売上総額は把握しておりませんが、抽せん会へ応募するためには2,000円以上のレシートが必要となり、応募総数が2,294通でしたので、少なくとも450万円を超える消費がなされております。また、参加店舗に景品代の負担はございませんが、約130万円の経費がかかっていますので、3倍以上の消費となっているとのことでございます。 以上です。 ◆小林一貫議員 ありがとうございます。 最後にもう1点、再質問といたしまして、応募システムの難易度、また、消費者の声はどうだったのでしょうか。レシート応募の利用者の声はうかがっているでしょうか。 ◎松岡八起産業振興部長 お答えします。 熊谷商工会議所によりますと、参加店舗へのアンケートでは、お店を知っていただく有意義なイベントであり、お客様の反応もとてもよかったといった意見を頂いたとのことです。一方で、応募システムは、年配の利用者からは複雑で難しいといった声が寄せられ、応募方法の説明書を渡すなど利用の改善に努めたと伺っております。 以上です。 ◆小林一貫議員 ありがとうございました。 Go To 商店街事業の取組でございますが、いいねがいっぱい!ゴートゥークマガヤキャンペーンとして、市内で392店舗の参加のレシート応募については、抽せん会が実施されたとのことでございました。経費は国のほうから出ているのかとは思いますけれども、商店街の活性化が行われることはありがたい事業であったと思っております。レシートでスマホで抽せんということで、年配者には大変難しく、やりにくいというようなことは、私のほうへも何人もの声が聞かれたところではございました。群馬県高崎市では、既に11月下旬から、1人2,000円の食事券を世帯ごとにまとめて人数分の配布事業を行っている。そしてまた、消費期限は来年の2月ぐらいまでと締め切っているというようなパンフレットを私のところへ持ってきてくれたのでございます。ぜひ熊谷市もそういった積極的に市の事業でも実施していただければありがたいなと思うところでございます。本市でも、全国一斉の事業を待つだけではなくて、市独自で飲食店の応援の意味も込めて企画を出していただければと思っております。 新市長、熊谷の夢と希望を持てるまちの創生に向けて、手腕をぜひ発揮していただきますようお願いを申し上げまして、12月議会一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○小島正泰副議長 以上で22番小林一貫議員の一般質問は終了いたしました。 申し上げます。先ほどと同様に、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いします。 議員におかれましては、議席表Bを参考に入替えをお願いいたします。 暫時休憩いたします。              午後 1時20分  休 憩                                                          午後 1時30分  再 開 ○小島正泰副議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行 ○小島正泰副議長 次に、16番守屋淳議員の一般質問を許可いたします。              〔16番守屋 淳議員登壇〕 ◆守屋淳議員 議席番号16番、守屋淳です。皆さん、こんにちは。ただいま小島正泰議長より発言の許可を頂きましたので、通告の順に従いまして一般質問を始めさせていただきます。 今12月定例会は、新しく就任された小林哲也市長が初めて議場に入場されての議会となりました。御就任、誠におめでとうございます。間もなく2年目を迎えてしまうコロナ禍で、人との交流が抑制された背景から、今後のウィズコロナ時代を乗り越えていく手段として文化芸術を推し進め、新たな価値、創造を育むことが大切であると私は考えます。新しい市長に熊谷市発展のかじ取りは託されました。熊谷市議会としてどのような振る舞いで建設的な議論が進められていくのか、市民の皆様も注目しております。私は、熊谷市を誇りに思っています。だからこそ市民の皆様にも誇りに思ってもらえるまちづくりを力を合わせて取り組んでいきたいと思います。このたびの一般質問は、その一助になればと思い、大きな1番、本市における今後の文化振興について(市民が誇りに思えるために)と題して質問させていただきます。 初めに、本市の豊富な文化遺産資源についてお話しさせていただきます。本市が古代遺跡の宝庫であり、はるか昔の約1300年前より、武蔵国(むさしのくに)の要となる都市が形成されていた歴史があります。その筆頭に、国史跡に指定された西別府地域の幡羅官衙遺跡群は重要な大遺跡群です。幡羅郡家では全国でも珍しい役所跡と祭祀跡、寺院跡の3つがそろって発見されました。考古学的に大変重要な遺跡群が、ほかでもない本市で発見されたのです。そして、熊谷ラグビー場を含めた熊谷スポーツ文化公園周辺の北島遺跡では、貴重な史料となる遺構、遺跡が出土しています。ほかの地域では、国の重要文化財に指定され、上野の東京国立博物館に所蔵されている炭鉱武人埴輪や馬形埴輪が発見された中条古墳群や、弥生時代から平安時代の池上遺跡、北島遺跡よりも規模が大きい集落跡の前中西遺跡などなど、太古の昔から古代都市として栄えたまちであり、文化交流のあかしが見つかっています。 余談ですが、先日5日日曜日に、(仮称)道の駅「くまがや」予定地において、池上遺跡発掘体験を熊谷市在住の子供たちが、お宝発見体験で行いました。大変によい企画だと思います。小林市長さんをはじめ、担当部署の皆様、お疲れさまでした。 さて、時代が移ると、陸上交通の中山道をはじめ、多くの主要街道が交わる宿場の熊谷宿として栄えてきました。そして、荒川を活用しての舟運のまちとして栄え、秩父山中の木材をいかだにして江戸へ運ぶ際、いかだの締め直し作業など、いかだの組替えが行われた大事な経由地でありました。さらに、水運の河川交通の拠点基地として物資の集散地の大きな役割を果たした場所が熊谷宿です。荒川、利根川の2大河川の恩恵は計り知れず、今なお繁栄をもたらしています。人々が行き交う熊谷には神社仏閣の歴史的建造物も、国宝も含め多数既存し、歴史がより深いものとなっています。先日、小鮒賢二議員が詳細に語ってくださいました。そして、郷土の偉人では、熊谷次郎直実や日本の女医第1号の荻野吟子氏をはじめ、文学の分野では名誉市民であります俳人の金子兜太氏、現在も御活躍されている小説家であり本市の親善大使の森村誠一先生や、世界で活躍されている声楽家でバリトン歌手の原田勇雅氏など、数多くの著名な方々が熊谷市の発展に貢献してくださっております。古代から育まれてきた礎を基に、現代でも農耕が盛んで、多くの人が住み、支え合いながら生活を育んできています。そして、現在の熊谷に今も華々しく継承されている熊谷三大祭りも存在します。近年のラグビーをはじめとするスポーツが盛んなまちとしての発信も含め、本市は既に市民が誇りに思えるような資源にあふれています。今後、先人の貴重な足跡と豊かな自然環境、古来より生き続いている地域の特色、資源をどのように継承していけばよいのか再度検討する、そのときが今来ているのではないでしょうか。そこで、質問に入らせていただきます。 (1)の新市長の政策理念について。 アとして、小林哲也新市長の文化振興についての政策理念と将来への展望を具体的にお聞かせください。 イとして、文化振興について、未来の宝であります子供たちの心を豊かに育むための視点からの見解を伺います。 次に、(2)として、文化振興に関連する情報発信についてです。コロナ禍となり、本市の三大祭りや芸術文化事業も含めた各イベント、行事が行えない期間が長期化しております。どのようなタイミングで何が予定されるのか。直近では、感染の状況を見ながら、各自治体によってイベントの開催に対するスタンスも大きく異なってきております。埼玉県内のある自治体では、ウィズコロナの視点から、市民が集うイベントを始めた地域もあります。熊谷市民の皆様の中にも、ソーシャルディスタンスに留意しながら小さな変化や喜びを求め、少人数で何かを楽しめたならと情報を集めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、違う視点からは、コロナ禍だからこそ、本市の文化遺産や資源をホームページに画像編集を多用しての紹介や、ユーチューブへアップロードした動画を視聴したいニーズは、より一層高まってくるのではないでしょうか。 先日11月28日に開催された秋季消防総合演習についてユーチューブで「熊谷市消防団」と検索すると見ることができました。過去には「恋するフォーチュンクッキー熊谷市消防本部」を、私は50回以上視聴するほど感動しました。この「恋するフォーチュンクッキー」では、くまがや市商工会や妻沼地域でのバージョンがあります。最近のテレビの機種によっては、リモコンにユーチューブというボタンが搭載されているものもあります。このテレビ家電の変化は、コロナ禍を家で過ごす時間が増えたことによって、手軽に娯楽を楽しみたいというニーズが生んだ変化であると私は率直に感じています。本市では、11月下旬からホームページ欄が一新されました。拝見すると、トップページが写真による視覚情報が増えたことにより、自分が求める情報を見やすくなっていました。老若男女が取り扱いやすく、改善できたのかなと感じます。そこで、質問に入らせていただきます。 アとして、一新されたホームページの概要と特徴を伺います。 イとして、総括的に、現在どのような形での情報サービスを提供されているのか伺います。 次に、(3)として、囲碁の取組について。今年7月7日に毎日新聞社主催の第76期本因坊決定戦七番勝負で、32歳の本因坊文裕の井山裕太9段が、挑戦者の22歳、芝野虎丸王座と対戦し、4勝3敗で逆転勝利を収め、二十五代世本因坊治勲の趙治勲と並ぶ歴代1位タイとなる10連覇を達成しました。直近の最新情報では、先週12月9日に囲碁の7大タイトルの一つ、王座戦第5局最終局が実施されました。芝野虎丸王座に井山本因坊が挑戦し、均衡した名勝負の中で、井山本因坊が完勝し、棋聖、名人、本因坊、碁聖と王座を獲得し、5冠を達成しました。日本囲碁界の第一人者の貫禄を見せております。 何と井山裕太9段の本因坊戦初勝利は、平成24年に開催された第67期本因坊決定線七番勝負からになります。本因坊道吾の山下敬吾9段に井山裕太天元が初めて挑戦しました。このとき、5月に第2局の大局会場として初めて熊谷市が選ばれました。第2局は、井山裕太天元が白番5目半勝ちで2つ目の白星を勝ち取りました。第67期はフルセットの第7局までもつれ込み、初挑戦の井山裕太天元が4勝3敗で逆転の初勝利を飾りました。また、史上最年少の3冠に輝きました。熊谷市の2回目は、平成29年の第72期本因坊決定戦七番勝負で、第3局の対局会場として6月に開催されました。井山本因坊は東大阪市の出身です。新聞記事の資料では、前夜祭でのコメントで、「私にとっても熊谷は非常によい思い出がある地、自分にしか打てないような一手をお見せしたい」と決意を表明されています。そして、井山本因坊が4勝0敗でストレート勝ちを収め、6連覇を上げました。参考までに、本因坊戦で井山本因坊のストレート勝ちは、このときの1回だけであります。そして、今年、井山本因坊は10連覇を達成しました。また、井山本因坊は埼玉県内で負けなしのタイトル戦7戦全勝を成し遂げています。参考までに、熊谷市の本因坊戦2勝、川越市の棋聖戦3勝、川口市の棋聖戦1勝、戸田市の十段戦1勝の合計7戦全勝しており、埼玉に験を担いでいます。 熊谷市がなぜ本因坊決定線七番勝負の対局会場に選ばれたのか、その経緯を少し紹介させていただきます。そもそも熊谷市には中央公民館を会場として、官民協働の囲碁大会、くまがや囲碁まつりが長年にわたり熊谷の地域に根差して、市民の皆様と一緒に育んできた事業がありました。また、国宝建造物となりました聖天堂の琴棋書画に囲碁彫刻があります。この彫刻について触れておきたい出来事があります。布袋様と恵比寿様の対局場面が描かれている碁盤の盤面は色が剥落し、碁盤の棋譜は全く分からない状態で、復元は難しい状況でした。ほかに記録がなく、修復に当たり依頼を受けました日本棋院熊谷支部長の故新井三郎様が、250年前の棋譜に見合うようにと、独自調査から奔走の末、再現した棋譜は、四世本因坊道策と、熊谷出身の弟子、熊谷本碩と対局した114手目の棋譜が再現され、命が吹き込まれたことで碁盤の棋譜がよみがえった、大変に貴重な棋譜の資料となりました。囲碁普及の功績などが本因坊決定戦七番勝負の対局会場の招致につながりました。 このように、熊谷市は第67期本因坊決定戦七番勝負の初勝利から、連覇の印となる戦いに2度の関わり合いを持たせていただきました。井山本因坊の次の挑戦となる第77期本因坊決定線七番勝負、前人未到の11連覇を目指しての挑戦です。囲碁界にも大きな時代の変化が到来するときを迎えようとしています。ぜひ熊谷市として七番勝負の対局候補地に名乗りを上げる招致の活動を行うべきであると私は考え、8月上旬に日本棋院熊谷支部、山本竟支部長様に御承諾を頂き、情報を集約し、9月には執行部へ御提案を申し上げさせていただきました。 熊谷へ招致の目的として6点挙げさせていただきます。①、さらなる囲碁の普及のため。②、コロナ禍が長期化となる中で、明るい話題の一助となること。③、教育、文化など未来の宝である子供たちへ発信できること。④、国宝建造物の聖天堂琴棋書画や本市の奥深い文化資源の魅力などを全国にアピールできる貴重な機会となり得ること。⑤、さらなる継続的な官民協働の取組の構築ができること。⑥、デジタル時代であっても大切な温故知新、一期一会が育まれること。以上のことから、文化振興のまちづくりを進めていただきたく、以下、質問させていただきます。 アとして、コロナ禍でありますが、今まで学校教育を含め、子供たちに囲碁に関係する取組が行われているか、その状況を伺います。 イとして、過去に子供本因坊戦との名称で実施された経緯と概要について伺います。 ウとして、来年予定されている毎日新聞社主催の第77期本因坊決定戦七番勝負の招致についての状況を伺います。 これにて壇上での質問は終わります。なお、再質問、要望がある場合には質問席で行わせていただきます。ありがとうございました。              〔小林哲也市長登壇〕 ◎小林哲也市長 守屋議員さんからの御質問、本市における今後の文化振興についてのうち、私から新市長としての政策理念についてお答えいたします。 文化は人々の創造性を育み、心豊かな社会を形成する上で重要な役割を担っています。そして、本市の歴史と伝統に育まれた文化は、熊谷で生まれ育ったことを誇りに感じる貴重な財産であると考えます。このようなことから、私の政策理念である、新熊谷プライドの創造を実現するための基本政策の一つに、「文化と伝統の薫る熊谷を創ります」を掲げました。市民皆様が文化芸術に親しむ機会を増やし、活動を支援していくとともに、議員さんのお話のように、本市の多種多様な文化遺産を保護継承し、まちの魅力として情報発信してまいります。 また、文化や歴史を通じ豊かな感性や創造性を育み、子供たちが熊谷の未来を担う人材となれるよう、郷土愛を醸成することは誠に重要であります。このため、学校教育を通じ、文化芸術を鑑賞し、体験できる機会を充実するとともに、副読本「郷土くまがや」等による学習を通じて、郷土の偉人や文化、歴史に愛着を持てるよう努めてまいります。そして、郷土の文化や歴史を誇りに感じることにより、熊谷に住み続けたい、地域に貢献したいという思いにつながるものと考えておりますので、市民皆様が我が郷土を誇りに思えるよう、文化振興のための各種施策を推進してまいります。 ◎高柳勤市長公室長 続きまして、情報発信についてお答えいたします。 初めに、ホームページのリニューアルでは、トップページから知りたい情報のページがすぐに見つけられるようデザイン改修を行い、見やすさと探しやすさの改善を図りました。情報の見やすさについては、障害者や高齢者、日本語に慣れていない方でも分かりやすい字体のUDフォントを採用するとともに、トップページのそれぞれのボタンに写真を大きく配置し、直感的にイメージをつかみやすいデザインとしていますので、若い世代にもなじみやすく、年配の方にもストレスなく操作ができるデザインとしています。探しやすさについては、トップページに「利用者から探す」や「目的から探す」という項目を設けたことで、知りたい情報に素早く到達する効果が期待できます。 また、レスポンシブ化に取り組んだことで、利用が増えているスマートフォンやタブレット端末からでも最適な形で表示されるようになり、レイアウトの崩れや文字が小さくなり過ぎるなどの課題が解消されることで利便性を高めています。 次に、情報提供の方法についてですが、市報、ホームページ、メール配信サービス「メルくま」のほか、ツイッター、フェイスブックなどのSNSを組み合わせることで、これまで情報の届きにくかった若年層も含めた幅広い層にお知らせができるよう工夫をしています。また、熊谷駅前広場のデジタルサイネージや、市民課待合室に設置しているコミュニティビジョンなどでも情報発信を行っています。 以上です。 ◎鯨井敏朗教育次長 続きまして、囲碁の取組についてお答えします。 初めに、子供たちに関係する取組についてですが、学校ではこれまで日本棋院が専門棋士を派遣する学校普及事業を活用した囲碁体験教室を取り入れてまいりましたが、現在はコロナ禍のため外部講師を招いていません。なお、小学校においては、クラブ活動の中で囲碁に取り組んでいる学校が3校あります。そのほかに、中央公民館では、コロナ禍による縮小開催となりましたが、毎年、日本棋院熊谷支部と共催で、通年で行う子供囲碁教室や、年に1度のくまがや囲碁まつりを開催し、囲碁の普及に努めています。 次に、子ども本因坊戦は、平成24年に第67期本因坊戦熊谷対局の記念行事として行われた子ども囲碁大会の中で、子ども本因坊戦と名づけて開催したものです。3位以上入賞の子供を前夜祭に招待し、本因坊から表彰を受けるという特典がありました。 次に、来年予定されている第77期本因坊戦七番勝負の招致についてですが、囲碁の普及を通じ文化振興を図るため、本市での開催を考えています。決定いたしましたら、開催に向けて具体的に準備を進めていくこととなります。 以上です。 ◆守屋淳議員 16番守屋です。小林市長の御答弁も含めまして、関係各部署からの御答弁、ありがとうございました。市長の「文化と伝統の薫る熊谷を創ります」と掲げています思いがよく理解できました。また、子供たちが熊谷の未来を担う人材となるよう郷土愛を醸成することは、誠にすばらしく、私も同感であります。今回の定例会一般質問では、小鮒賢二議員とともに同じタイミングで文化振興についての質問を行わせていただきました。とても意味のあることだと感じます。ウィズコロナを乗り越えていくため、将来を見据えた人口増加促進対策は、文化振興の進め方が鍵であると考察します。市民の一人一人がコミュニティーを大切にしながら、熊谷に心引かれ思いを深められるよう、仕掛けや取組があって郷土愛は育まれていけるのです。そして、その醸成が誇りに思うことにつながっていくのではないでしょうか。 平成31年3月定例会の一般質問において、熊谷古代遺跡の歴史探訪について質問した際に、美術館や資料展示室の開設や、埼玉県埋蔵文化財施設との連携などを伺いました。多種多様な文化遺産を展示可能な大型施設は、学校教育の中で生かすこともできますし、市民の価値創造に大きく反映されるのでしょう。今後、公共施設アセットマネジメントが進められていきます。また、新しい視点からの都市開発も計画されていくと思います。どうか文化と伝統を最大限に生かしていけるような計画立案をよろしくお願いいたします。 次に、文化振興に関連する情報発信についてでは、再質問を2点お願いいたします。再質問の1として、情報提供の方法について、SNSを組み合せた工夫とはどのような内容かを具体的にお聞かせください。 ◎高柳勤市長公室長 お答えします。 利用者の目に留まりやすい文章や画像等を各SNSの特性で使い分けて投稿しています。写真に特化したインスタグラムでは、目を引く写真に外国語のハッシュタグもつけることで、本市の魅力を全世界に発信しています。また、拡散力の高いツイッターでは、本市の取組やイベント情報等を親しみやすい文章でいち早く広く発信することで、注目度が高まることを期待しています。 以上です。 ◆守屋淳議員 16番、守屋です。再質問の2としまして、駅前広場のデジタルサイネージや市民課待合室のコミュニティビジョンに、新規情報はその都度掲載されるのか伺います。 ◎高柳勤市長公室長 お答えします。 デジタルサイネージについては、市から直接データを転送し、随時更新を行っています。また、コミュニティビジョンについては、委託業者がナレーションつきのデータを作成しているため、各課からの情報を月に1度更新しています。 以上です。 ◆守屋淳議員 16番、守屋です。再質問を2点にわたりまして御回答、ありがとうございました。それでは意見、要望を述べさせていただきます。 熊谷市ホームページが新しくなり、各SNSとの組み合わせ方にも工夫を重ねていただいたことは、大きな前進であると思います。本当にありがとうございます。 デジタルサイネージは随時更新が可能であることも分かりました。コミュニティビジョンについては、各課からの情報を月に1度更新ができることも分かりました。小林市長からも、まちの魅力として情報発信と御答弁がありました。市民の皆様へすぐに伝えたい情報が容易に閲覧できる環境の整備は、必ず需要があると思います。 先日、テレビ番組で、バスを移動してサイコロを振りながら停車を繰り返し、下車した地域でおすし屋さんに立ち寄る旅番組がありました。小川町にある和紙センターを出発し、滑川町経由で、最後のまちが熊谷市内の2軒のすし屋さんでした。取材可能であったお店には興味を引かれる展示物がたくさんあり、番組でもクローズアップして放送されていました。興味を持たれた方々が路線バス旅などで本市へ来てくださると思います。 話は変わりますが、秩父線ではSLパレオエクスプレス乗車体験以外に、「アニメ聖地をめぐる「超平和バスターズトレインスタンプラリー」」と題して、1つの車両全てがアニメキャラクターでフルラッピングされた電車が走行し、話題となっています。さらに、先月11月から、埼玉県を舞台にした漫画「埼玉の女子高校生ってどう思いますか?」単行本5巻発売を記念した渡邉ポポ先生書き下ろしのイラスト入りのコラボ記念乗車券、埼玉の秩父鉄道ってどう思いますか?記念乗車券が発売開始となりました。今、土日祝日は、興行観光客以外に乗り鉄、撮り鉄、飲み鉄などに加えて、アニメ愛好家や若い世代のグループ、そしてカップルの往来が激しくなっている昨今です。秩父方面に向かう方々にどのような形で熊谷情報が御提供できるかによって、熊谷市内での回遊性や滞在時間に大きく影響してくると考えます。今までの概念を取り払って、JR改札口から秩父鉄道改札口へ向かう動線においての情報発信対策、また、電車や路線バスで理解しやすい中づり広告や外装看板と案内冊子など、丁寧な取組を重ねると、訪れた方々の関心をさらに集めることもできるのではないでしょうか。引き続き関係各部署の連携と研究、御尽力をお願いいたします。 最後に、(3)の囲碁の取組についてですが、間もなく2年目を迎えようとしているコロナ禍の影響により、学校内での体験教室やクラブ活動、そして毎年開催してきた囲碁大会も縮小開催を余儀なくされました。本因坊戦に関しても、昨年と今年は対局のみが実施され、前夜祭もなく、大盤解説もユーチューブ配信での視聴だけとなり、本当に寂しい開催状況であります。再質問は、コロナ禍で御答弁が難しい点が多々ありますので、控えさせていただきます。 最後に、意見要望を述べさせていただきます。小・中学生は、長きにわたり学校行事が中止や縮小となり、思い出をつくる機会を奪われてしまいました。楽しい学校給食も黙食により友達とおいしさを共有できません。今後の学校生活の不安などもあります。少しでもよいので、子供たちに思い出をつくっていただきたいと切に願っております。 御答弁では、第77期本因坊決定戦七番勝負の招致について、本市での開催を考えていますとのお答えでした。これまで毎日新聞社様をはじめ、関係してくださいました皆様に感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。来年5月、6月及び7月に開催予定の第77期本因坊決定線七番勝負の対局会場として迎えることができましたときに、コロナ禍に鑑みて、可能な場合はぜひ大盤解説や様々な催しを企画、実施していただきたいと思います。多くの方々がその開催を願っています。 先日11月にテレビ番組「開運!なんでも鑑定団」で囲碁で使用される碁石の最高級品が国内産の本ハマグリで作られた蛤碁の38号サイズで、何と鑑定額は1,800万円の値がつきました。その鑑定士は、行田市内で開業している吉田碁盤店の吉田寅義氏です。この方は熊谷市で初めて開催した本因坊戦の際に、伝統のわざで、刀の刃を潰した太刀の反りを利用して線を落とすわざ、太刀盛りを会場で披露してくださいました。このようなたくみのわざを子供たちに見学していただけたら貴重な体験となるのではないでしょうか。 また、第67期本因坊戦熊谷対局の記念行事として行われた子ども本因坊戦を再び開催していただき、子供たちも楽しく喜んでいただける企画を何とぞよろしくお願いいたします。 さらに、市立江南文化財センターの学芸員Y氏は、文化遺産などに詳しく、様々な講演や埼玉新聞などで郷土熊谷の文化や歴史を分かりやすく記事を寄稿してくださっています。そのY氏は、歓喜院聖天堂の囲碁彫刻の図案についてのお手本かと思われる資料の調査研究をしており、平成29年の埼玉新聞記事で紹介されました。囲碁の歴史に詳しい日本棋院の棋士の方と、市立江南文化財センターの学芸員の方とのトークショーは大変に興味があります。ぜひ子供たちにも聞かせてあげたいです。熊谷の文化と囲碁の文化を深められるきっかけになると思います。そして、新しい発見と熊谷市を誇りに感じる一助となると考えます。 また、国宝建造物の囲碁彫刻の写真展や、囲碁に関係する貴重な資料の展示会は、第77期本因坊決定戦七番勝負の対局会場としての深みを増す企画となるのではないでしょうか。 話は変わりますが、私の個人的な話で大変恐縮ですが、この深刻となったコロナ禍で、看護師として従事している妻が病院の専門スタッフとなり、約半年間、自宅に帰宅ができず、ホテル住まいにて、エッセンシャルワーカーとして全うしました。11月に自宅に戻った際、家族が集う自宅和室の8畳の畳打ち替えを地元業者に委託しました。新しい畳の香りは想像以上の癒やしとともに、家族個々の気持ちを一新させ、建設的な家族の絆の醸成に一役買ってくださいました。改めて日本ならではの畳文化のすばらしさを切実に感じた瞬間でした。皆さん、文化は生きています。 最後になりますが、国難を乗り越えていくきっかけは、熊谷市民の皆様が健康で明るく元気に過ごしていただけることであります。熊谷で育んできましたよき風土、よき人柄、よき文化の心豊かな社会を、さらにワンチームとなって推し進め、誇りに感じる熊谷を皆様とともにつくってまいりましょうと申し上げまして、私の12月定例会一般質問を終了させていただきます。御清聴、誠にありがとうございました。 ○小島正泰副議長 以上で16番守屋淳議員の一般質問は終了いたしました。 申し上げます。先ほどと同様に、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いします。 議員におかれましては、議席表Aを参考に入替えをお願いします。 暫時休憩します。              午後 2時09分  休 憩                                                          午後 2時19分  再 開 ○小島正泰副議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行 ○小島正泰副議長 次に、1番小林國章議員の一般質問を許可いたします。              〔1番小林國章議員登壇〕 ◆小林國章議員 皆様、こんにちは。議席番号1番、小林國章です。小島議長より発言の許可を頂きましたので、通告順に従いまして一般質問を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。 質問に入る前に、小林市長就任に改めてお祝いを申し上げるとともに、熊谷市を元気にする政策の実現に向けて力強く邁進していただくことをお願い申し上げます。 日本の総人口は、2008年の1億2,800万人をピークに減少に転じ、2048年には9,900万人と1億人を割り込み、2060年には8,600万人まで減少すると見込まれています。熊谷市でも、2010年には20万3,200人であった人口は、2015年には20万1,600人、本年12月1日現在で約19万3,000人であり、2030年には18万2,000人と推計されます。日本の人口ピラミッドは40歳から74歳までの帯が最も多く、若年に行くに従って少なくなっており、少子高齢化の傾向は止まることはありません。本市においてもこの傾向は同様であり、特に周辺部での少子化には著しいものがあります。現在本市では、熊谷市立学校の適正な規模に関する基本方針に従い学校統廃合が進められています。2023年度には成田小、星宮小の統廃合が予定され、2025年度には太田小、男沼小、妻沼南小、2027年度には長井小、秦小、2029年度には吉岡小、市田小の統合が計画されています。統合に向けての地域説明会、保護者説明会が令和元年度から本年令和3年度にわたり行われてきました。私の地元、太田小学校区でも地域説明会が2度にわたり行われましたが、出席者が少ないこと、保護者より地域住民のほうが多いことが気になります。学校統廃合に関しては、当事者となる者、令和3年12月現在でいえば、小学2年生から3歳児までが対象となりますので、この保護者の意見、要望を第一と考え統合案を策定し、説明会を行うべきと考えます。 そこで、大きい質問の1として、太田小・男沼小・妻沼南小の統合の現状と今後の進め方についてお伺いいたします。 (1)として、地域説明会の開催の周知方法について、どのように行っていたかを伺います。 (2)として、太田小、男沼小、妻沼南小の各地域説明会での出席人数及び保護者と地域住民の内訳が分かりましたらお願いいたします。 (3)として、3歳から6歳までの未就学児保護者との意見交換は行っていたかをお伺いいたします。 (4)として、これら以外の意見交換会の場があったかどうかをお伺いいたします。 (5)として、現状の問題点と思われる事柄があるかをお伺いします。 (6)として、今後の地域説明会の開催予定及びその周知方法について伺います。 次に、大きい質問の2として、第2期熊谷市人口ビジョン・総合戦略における学校給食費の無償化の可能性について伺います。令和2年度から第2期熊谷市人口ビジョン・総合戦略に従い、3つの基本目標を掲げ、達成に向けてPDCAサイクルに基づき効果検証を進めていると思います。質問1でも問題としましたが、本市人口は減少の一途をたどっており、人口減少を抑することは、喫緊の課題となっていると考えます。本市隣接自治体も総合戦略を掲げ実行していると考えますが、それぞれのホームページで見る限り、大きな差異は感じられません。このような中では、隣接自治体にない本市独自の戦略を前面に押し出し、差別化材料として使い、大いにPRすることで第2期熊谷市人口ビジョン・総合戦略のターゲットとする年齢層の定住の確保を得ることにつなげる必要があると考えます。そこで、以下の点について伺います。 (1)として、熊谷市の総合戦略の中で、人口減少を抑制する戦略には何があるかを伺います。 (2)として、熊谷市の総合戦略の中で、隣接自治体にない独自の戦略には何があるかを伺います。 (3)として、本市独自の戦略を隣接自治体との差別化材料としてどう使っているかを伺います。 (4)として、本市では、本年度より第3子以降の学校給食費の全額の補助を実施していますが、本市独自の取組として、市内小・中学校の学校給食費の無償化を検討する余地があるか伺います。 以上で壇上での質問を終わります。なお、再質問、要望につきましては質問席で行わせていただきます。ありがとうございました。 ◎鯨井敏朗教育次長 小林國章議員さんの御質問1、太田小・男沼小・妻沼南小の統合についてお答えします。 初めに、地域説明会ですが、開催に当たっては、各地域の自治会長に依頼して開催のお知らせを班回覧するとともに、3校の在籍児童の保護者にも学校からメールにてお知らせしました。また、学区内の幼稚園等にも依頼して周知を行いました。出席人数は太田小地域、男沼小地域、妻沼南小地域の順に申し上げますと、令和元年度では、71人、38人、35人。また、3年度では、25人、34人、14人でした。なお、保護者と地域住民の内訳は把握していません。 次に、未就学児保護者などとの意見交換ですが、統合に関する保護者等意見交換会を元年度及び3年度に、特に参加者の制限は行わずに開催し、在学中の児童の保護者だけでなく、未就学児の親やお孫さんを持つ方など、合計で69人の御参加を頂きました。そのほか、元年度には妻沼児童館内にある地域子育て支援拠点なかよしや、市内の子育て支援拠点4か所を訪問し、利用者に学校の統合に関して説明し、御意見等を伺いました。引き続き御要望があれば、市政宅配講座等により説明してまいります。 次に、現状の問題点と今後の予定等ですが、説明会での保護者の参加者が少なかったことから、校名や通学方法など、統合に向けた事項を協議する統合準備委員会をできるだけ早く立ち上げ、準備を進めていく中で、保護者の具体的な御意見を広く聴き、その御意見を十分に酌んで、不安や心配を解消できるよう丁寧に進めてまいります。また、決定した事項については、随時、市ホームページや広報誌などでお知らせしますが、できる限り多くの方に周知できるよう方法を工夫してまいります。 続きまして、御質問2、第2期熊谷市人口ビジョン・総合戦略のうち、学校給食費の無償化についてお答えします。学校給食費の無償化を実施した場合には、県内の市として初の取組となることから、子育て支援に対する本市の姿勢を広くアピールすることができ、人口ビジョン・総合戦略のターゲットである子育て世代の転入、定住促進に大きくつながることが期待されます。給食費の無償化は、子育て世代の方々に選ばれる自治体となる施策の一つとして検討してまいりますが、継続的に実施するには多額の財源を必要としますので、段階的に第三子以降給食費無償化事業の拡充を図るなど、制度の在り方も含め、今後様々な観点から検討して実施してまいります。 以上です。 ◎山崎実総合政策部長 続きまして、人口減少を抑制する戦略についてですが、第2期総合戦略では、人口減少の抑制等を図るとともに、自治体経営の安定化に向け、目指すべき将来の方向性として、「就業機会を増やす」、「転入・定住促進」、「結婚・出産・子育て支援」の3つの基本目標を掲げています。これらの基本目標を実現するため、各種施策を切れ目なく推進することで、本市の人口減少に対して戦略的に取り組んでいるところです。 次に、近隣自治体にない本市独自の施策についてですが、新幹線の停車駅があることの強みを生かした転入・定住促進の施策として、新規転入者や大学等を卒業し、新たに就職された市民の方が新幹線を利用して通勤する場合に、その費用の一部を助成しているほか、定住人口増加のための固定資産税等の課税免除制度などを実施しています。 次に、本市独自施策の周知や利活用についてですが、市ホームページや定住促進サイトで紹介しているほか、転入・定住促進パンフレット「熊谷で暮らす」を活用し、都内で開催される移住促進イベント「ふるさと回帰フェア」でのPRや、有楽町にあるふるさと回帰支援センターに設置し、移住相談を受けるなど、広く本市の魅力発信に努めています。今後も人口減少対策を実施するとともに、本市独自の転入・定住促進事業の効果的な情報発信に努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林國章です。それぞれの質問に対しまして答弁を頂き、誠にありがとうございます。では、順次再質問をさせていただきます。 まず初めに、太田小・男沼小・妻沼南小の統合の現状と今後の進め方についての再質問ですが、再質問の①として、令和元年度、令和3年度にそれぞれ小学校地域で地域説明会がありましたが、両年度の出席状況比は、太田小地域で35%、妻沼南小地域では40%と大幅に減少しております。なお、男沼小地域ではほぼ同数となっております。両校地域への周知方法は、両年度とも同様だったのか、また、違いがあったのかをお伺いします。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 周知方法は同様です。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。周知方法は同じということですが、男沼小地域での地域説明会に比べ、太田小、妻沼南小両地域での出席数が極端に少ないことは、今後の周知方法や案内文面を考える必要があるのではないかと考えます。 再質問の②ですが、3歳から6歳までの未就学児保護者との意見交換会の実施回数と周知方法はどのようにしていたかをお伺いいたします。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 未就学児の保護者だけの意見交換会は実施していません。なお、未就学児の保護者も含む保護者等意見交換会は、令和元年度に19回、3年度に22回実施しました。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。未就学児保護者だけの意見交換は行っていないが、未就学児を含む保護者等の意見交換会は、令和元年度に19回、令和3年度に22回あったと、多数実施してきたことと、出席人数は69名であったことは理解しました。統合に関しては、実施時に対象となる保護者の皆さんの意見が大切であると考えております。 再質問の③ですが、令和元年度は地域子育て支援拠点での意見交換を実施したとあります。2年の経過がありますので、対象児が3歳児以上となり、地域子育て支援拠点での利用は少なくなったと思います。また、未就学児を含む意見交換会へ参加されている可能性もありますが、令和3年度では、地域子育て支援拠点での意見交換会は行っていないかをお伺いします。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 行っていません。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。令和3年度の地域子育て支援拠点での意見交換会は、先ほど申しましたように、未就学児を含む保護者との意見交換会に含まれていたのではないかと理解します。 再質問の④ですが、統合準備委員会をできるだけ早く立ち上げたいとありますが、その時期はいつ頃と考えているかをお伺いします。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 本年度中には立ち上げたいと考えています。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。統合準備委員会の立ち上げは、早ければ早いほどよいと考えます。ぜひ今年度中の組織化をお願いいたします。 関連ですが、再質問の⑤として、統合準備委員会のメンバー構成はどのように考えているかを伺います。成田小、星宮小の事例を参考にお願いいたします。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 成田小・星宮小統合準備委員会と同様に、それぞれの地域及び保護者の代表者、学校長及び教育委員会の職員で組織する予定です。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。委員には、地域の代表者、保護者の代表者を多く組み込むことをお願いし、意見を取りまとめていただきたいと考えます。 再質問の⑥ですが、統合準備委員会を立ち上げる前に、スクールバスの運行ルートと停車場所、体育着等の学用品の統合時期についての原案を作成できるか伺います。この点に関しては、保護者の皆さんの最大の関心事かと思われます。お願いします。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 それぞれの協議事項について、市が原案を提示した上で、それをたたき台として統合準備委員会の中で具体的な協議を行ってまいります。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。ぜひ柔軟なたたき台の作成をお願いいたします。 次に、説明会の出席人数が少なかったということで、再質問の⑦として、今後の地域説明会周知方法に、統合時に対象となる児童世帯への郵送等直接案内が届けられないかを伺います。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 郵送等による直接の案内は考えていませんが、地域の施設への掲示など、周知方法を工夫してまいります。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。多くの保護者の皆様が出席いただける方法を考えていただきたいと思います。 再質問の⑧として、これらの説明会案内に統合準備に関するスクールバスや体育着等の統合に関することの原案を表示できるかをお伺いいたします。
    ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 案内の表記については今後検討してまいります。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。保護者の中には諸事情等があり出席できない方もいると考えます。そのような方にも統合が現在どう動いているかをお知らせできる方法を考えていただきたいと思います。 では、再質問の⑨ですが、今後、統合準備委員会の協議が紛糾するなどして予定が遅れるなどした場合は、統合時期の変更もあり得るのかをお伺いいたします。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 お示しした令和7年4月に統合できるよう御意見を広く聴き、丁寧に進めてまいります。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。学校統廃合には対象となる保護者皆さんの意見が第一であり、負担が増えないような統合の方法を考えていただきたい。地域説明会の中で保護者の皆さんから、統合時に学用品、体育着等を買い換えることは家計に負担がかかるとの意見や、学習環境が変わることで子供の精神面が心配だなどの意見があり、統合準備委員会での議論を尽くしていただきたいと思います。保護者や地域住民の皆さんに十分に説明を尽くし、無理のない統廃合を進めていただくことを強く要望いたします。 続きまして、第2期熊谷市人口ビジョン・総合戦略における学校給食の無償化の可能性についての再質問に移ります。再質問の①として、将来の方向性として就業機会を増やすとありますが、ソシオ流通センター駅周辺の開発や、中心市街地、駅周辺の再開発による企業誘致促進に併せた雇用の増加と捉えてよいでしょうか。また、この場合、効果が得られるまでの期間は、どの程度を想定しているかをお伺いいたします。 ◎山崎実総合政策部長 お答えします。 熊谷市企業の立地及び拡大の支援に関する条例に基づく企業立地奨励金制度等を活用した短期的な雇用促進施策や、中長期的には産業拠点の形成を推進するなど、雇用や企業誘致に関する施策を複合的に進めることで、就業機会や人口の増加を目指してまいりたいと考えております。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。人口減少を抑制し、増加に転じさせることは、本市発展のためには必要不可欠なことと捉えます。市長就任の挨拶でも、まちづくりの目標として、高速道路、高規格道路の熊谷までの延伸、駅周辺のエリア開発を進め、企業誘致を図り就業機会を増やすとありましたが、これらは長期的な計画においての実現を目指す戦略と受け止めます。しかし、その間にも人口減少は進んでいきます。中短期的な抑制策が必要と考えます。 次に、隣接自治体にない本市独自の施策として、新幹線通勤助成制度を挙げられましたが、再質問②として、新幹線通勤助成制度を利用している人と、この制度の周知について、市のホームページ以外の方法を取っているのかをお伺いいたします。 ◎山崎実総合政策部長 お答えします。 転入者向けのおいでよ熊谷!新幹線らく賃通勤事業は、平成28年度から制度を開始し、本年10月末現在で計46人の利用があり、今年度から開始の、大学等を卒業し、就職した市民向けの大好き熊谷!新幹線らく賃通勤事業は、10月末現在で3人の方が利用しています。また、周知方法については、移住・定住パンフレットを活用し、都内などで周知しているほか、市民の皆様へは市報を通じて周知しております。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。おいでよ熊谷!新幹線らく賃通勤事業は46名の利用、大好き熊谷!新幹線らく賃通勤事業は3名の利用者があるとのことですが、両制度とも申請についての対象制限があるということですので、制限の見直し等を行い、より多くの方に利用していただき、熊谷定住の有効な戦略の一つとしていただきたいと考えます。 続きまして、戦略としての学校給食費の無償化について再質問をいたします。現在、第3子以降の給食費の無償化は実施されています。 再質問の③として、義務教育の学校給食費無償化を実施した場合、費用はどの程度になるのかをお伺いいたします。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 市内小・中学校に在籍する児童・生徒に限れば、年間で約6億1,000万円が必要となります。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。第3子以降の学校給食費無償化にかかる費用は、本日の小林一貫議員の質問から1,920万円ほどとなるとは理解しております。また、市内小・中学校に在籍する児童・生徒の学校給食費の無償化には約6億1,000万円の原資が必要となることと、簡単に実施できる額ではないことも理解いたしました。 再質問の④として、近い将来に、学校給食費補助を2分の1ないし3分の1から始め、段階的に補助率を引き上げる方策は検討できるかをお伺いいたします。 ◎鯨井敏朗教育次長 お答えします。 議員さんお話しの方策も含め、今後様々な観点から検討してまいります。 以上です。 ◆小林國章議員 1番、小林です。ありがとうございます。本市の人口減少を抑制し、増加に結びつける総合戦略の中で、長期的な目標の実現に向けての政策を実行していただくとともに、隣接自治体にない魅力的な政策の一つとして学校給食費無償化も検討していただき、子育て世代への有効な手段として活用していただきたいと考えます。そして、これらの戦略を隣接自治体との差別化の手段として利用し、本市の人口減少抑制と増加につなげていくことを強く要望いたします。 以上で今定例会における私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○小島正泰副議長 以上で1番小林國章議員の一般質問は終了いたしました。 申し上げます。先ほどと同様に、議員、理事者ともに出席者の入替えをお願いいたします。 議員におかれましては、議席表Bを参考に入替えをお願いします。 暫時休憩します。              午後 2時52分  休 憩                                                          午後 3時14分  再 開 ○小島正泰副議長 休憩中の会議を再開します。 △一般質問続行 ○小島正泰副議長 次に、10番千葉義浩議員の一般質問を許可いたします。              〔10番千葉義浩議員登壇〕 ◆千葉義浩議員 皆様、こんにちは。議席番号10番、千葉義浩です。小島正泰議長より発言の許可を頂きましたので、通告の順に従い一般質問を行います。本日もインターネットを通じ傍聴していただいている皆様、いつもありがとうございます。それでは、一般質問に入ります。 オミクロン株の出現で新型コロナウイルスのワクチンの効果が下がるのではないかと懸念されています。その中で進められている3回目の接種。接種するワクチンはこれまでと同じで、従来のウイルスに合わせて作られたものです。オミクロン株が出てきている中で、なぜそのワクチンで3回目の接種をするのか。その効果や意義について、NHK新型コロナウイルス特設サイトではこのようにまとめられておりました。日本国内では2回目の接種を終えた人が80%に迫り、12月1日からは医療従事者を対象にした3回目の接種が始まりました。順次、高齢者などを対象に接種が行われます。変異の数がこれまでのウイルスより格段に多いオミクロン株の感染が各国で広がってきていて、中には、イギリスのように3回目の接種を早めるところも出てきております。今、世界各国で接種が進められているワクチンは、従来の新型コロナウイルスに対応して作られたものです。オミクロン株は細胞に感染するときの足がかりとなるスパイクたんぱく質に多くの変異があるため、感染を防ぐ中和抗体が結合しにくくなり、ワクチンの効果が下がると懸念されています。政府の基本的対処方針分科会のメンバーで、国立病院機構三重病院の谷口院長は、オミクロン株でワクチンの効果が低下する可能性があるとしても、3回目の接種を行うことに意義はあるとしております。院長は、例えば、ウイルスが変異して中和抗体の効果が4分の1になったとしても、ワクチンを追加接種することで免疫の機能を高めて中和抗体の量が4倍になれば、ウイルスに結合する中和抗体も増えると話しております。ワクチンを追加接種することによって中和抗体の量を増やせば、中にはオミクロン株に結合するものも出てくるというのです。また、国立感染症研究所感染症危機管理研究センターの齋藤センター長も、12月7日に放送された番組の中で、追加の接種で抗体の量、レベルを上げれば、ウイルスの形が異なったとしても、重症化や感染を防ぐ効果が一定程度期待できるとする見方を示しております。センター長は、今使っているワクチンは、どうしてもだんだんと免疫力、防御力が落ちてしまうため、免疫のレベルを上げて長く持続させるための接種が3回目の接種になる。今のワクチンに合わないウイルスであっても、接種によって体の中では防御するためのいろいろな抗体がつくられる。ぴったり合う抗体ばかりでなくとも、少しでも合うものがたくさんあれば、多少ウイルスの顔つきが変わっていても全体の防御レベルが上がっていくことで感染や重症化を抑えられる効果が期待できると述べておりました。ワクチンのオミクロン株への効果については、3回目の接種の効果を含め、今、世界各国で研究が進められております。オミクロン株に適合したワクチンが必要になってくる可能性はありますが、そうなった場合、実際に接種できるようになるにはまだ時間がかかります。国立感染症研究所のセンター長は、3回目の接種を含め、今あるワクチンの効果を確かめながら、今後必要になれば、オミクロン株に適合したワクチンの導入を考えるという2段構えで考えるべきだと話しております。第6波が懸念されておりますが、ウィズコロナの生活スタイルの中での各種イベントや学校行事など、検討が難しいとは思いますが、ある一定の緩和は必要かもしれません。 さて、前段が長くなりましたが、今回のテーマに移ります。まず、1年前にも質問したテーマ、国有農地測量境界確定促進委託事業三尻地区(籠原団地)の進捗状況についてです。早いものであれから1年。この場で籠原の歴史について発言をさせていただきました。この1年、各担当職員さんから様々なお話を頂戴いたしましたが、1年たちましたので、その後の進捗状況を伺います。 次のテーマに移ります。市民がふれあい、花と緑を育む事業について伺います。昨今、子供たちと地域の人々との交流機会が減少し、地域社会への関心が薄れてきているような気がします。また、新型コロナウイルス感染拡大により、交流機会の減少をさらに加速させることとなりました。子供たちが地域に関心を抱くきっかけである地域との交流が減少したことで、その地域ならではの地域特性や地域資産を知って育まれる地域への愛着を持つことができず、将来、子供が成長するとともに熊谷を離れていく一因となるような気がします。様々な人との交流で得ることができる地域に対する知識や、愛着を子供たちが育んでいくためには、まず身近な人や地域の大人と交流することが必要だと考えます。毎年、籠原自治会では、地域の大人と子供が共同で花の苗植え活動を行っております。コロナ禍で中止となっておりましたが、先日、久しぶりに活動が行え、子供たちが楽しそうに苗植えをしておりました。まさに世代間コミュニケーションであり、このコロナ禍でも交流することができる活動だと思います。この今回のテーマである、市民がふれあい、花と緑を育む事業になったのではないでしょうか。 平成30年7月に、当時の都市建設常任委員会では静岡県三島市に伺い、ガーデンシティみしま推進事業「花飾り事業」について、花飾りのある町並みを視察してきました。水と緑、文化と歴史、景観など、市民の宝物に花という癒やしの彩りを加えることで三島の魅力を高め、観光振興や商業振興及び地域の活性化につなげ、誰もが三島に住みたい、訪れたいと感じてもらえるまちづくりを皆様の御理解と御参加により協働で進めていこうとする取組です。その事業には3つの事業目的がありました。目的1、品格ある美しいまちなみの創造、目的2、元気あるにぎわいづくり、目的3、新たなコミュニティーときずなです。三島市は、もともと水と緑豊かなまちであったが、町なかをテーマパークのように回れるようにとして、平成23年、事業が開始されたそうです。三島大通り約800メートル両側歩道に立体の花飾りを設置、その後、芝町通り約470メートルの両側歩道に立体花飾りを設置、ここを三島のシンボルロードとしてきれいな町並みとするため、目の高さでの立体的な花飾りを行うことを考えたそうです。春愁の季節に花飾りを行っている地域はよく聞きますが、三島市は年間を通じて花飾りを実施し、いつ見てもきれいな町並みであることを目指していることが特徴でした。このため、年三、四回のサイクルで植え替えを実施しているそうです。このような事業がこのコロナ禍において必要なのかなというふうに私は思いまして、今回テーマとして上げました。市民協働型や企業参画で地域コミュニティーを形成しながらまちを彩る。中心市街地のみではなく各校区連絡会や自治会などにより、大人と子供が一体となって住んでいる地域の彩りをつくっていく。コロナ禍においても、イベントにしてもいいくらいの野外活動、事業なのではないでしょうか。 そこで、質問をいたします。熊谷市で実施している花いっぱい事業の現状と今後の取組について伺います。 以上で壇上での質問を終わります。再質問、要望等は質問席にて行いますので、よろしくお願いいたします。 ◎荻野秀夫建設部長 千葉議員さんの御質問1、国有農地に係る委託事業の進捗状況についてお答えいたします。 三尻地区の開拓財産については、令和2年10月14日に財務省と譲与契約を締結し、11月10日に所有権を移転したところであり、道路用地として管理しています。籠原小学校前の土地は、都市計画道路新国道東方下原線の一部であることから暫定整備となりますが、地元要望等を踏まえ、接する市道40031号線の一部として歩道を整備するほか、バスが停留可能なスペースの確保も考えています。現在近接する深谷市との行政界部分の舗装打替工事を進めており、その完了後に当該地を含めて整備してまいりたいと考えています。 以上です。 ◎小林教子市民部長 続きまして、御質問2、市民がふれあい、花と緑を育む事業についてお答えいたします。 本市では、緑あふれるまちづくりを推進するため、みどりを育む市民ふれあい事業や、公園サポーター事業を実施しています。みどりを育む市民ふれあい事業では、公立保育所の子供たちによる花いっぱい活動を実施し、四季の花を植え、緑化を推進し、自然を大切にする心の醸成をしているほか、校区花いっぱい事業として、校区内の美観及び市民の交流を図ること等を目的に、校区連絡会に花の苗と培養土を配布しています。このほか、多くの校区連絡会では、くまがや市民まごころ運動推進奨励金を活用し、花いっぱい運動を実施しています。公園サポーター事業では、自治会や利用団体等のボランティアによる公園の美化活動を奨励し、花いっぱい活動として花の苗等を配布し、快適な公園環境の維持、保全に努めていただいています。 また、毎年春に御自宅の庭を一般公開し、花に親しむ生活の輪を広げるオープンガーデンの取組を実施している市民活動団体もあり、市では広報等の支援を行っています。このような活動に対し、今後も市民と行政が協働で取り組めるように、支援の継続、充実に努めてまいります。 以上です。 ◆千葉義浩議員 10番、千葉義浩です。それぞれの質問に御答弁を頂きまして、誠にありがとうございました。まずは、籠原小学校前の土地についてですが、地元要望や学校要望などを踏まえて整備を考えてくださり、誠にありがとうございます。前回も話しましたが、歩道については、小学生というより中学生の通学路で使う子供もおり、現在、車道を歩いているのが現状です。中学生以外の方についても通り道ですので、歩道側ではなく車道を通行している方が見受けられます。また、観光バスについても、昨年、今年は特にですが、1学年3クラスで校外学習に行く際、合計6台のバスが校舎敷地内に駐車している状況です。整備後に、校外学習でのバス事情がどうなっているか分かりませんが、駐車スペースを確保、及び歩道を整備していただけることは、地元住民の長年の要望が実ることになります。 そこで、再質問させていただきますが、整備スケジュールについて伺います。 ◎荻野秀夫建設部長 お答えします。 近接する行政界部分の舗装打替工事は、今年度から2か年の予定で進めているところです。当該箇所については、その完了後、舗装の劣化状況等も勘案しながら整備してまいりたいと考えております。 以上です。 ◆千葉義浩議員 10番、千葉義浩です。ありがとうございました。この行政界部分の道路工事は、以前から地元で要望を提出していた箇所になります。既に工事完了している部分もあり、地元の皆様が喜んでいただいております。この小学校前整備はこれからですが、道路整備まで一体的に着手していただき、誠にありがとうございます。ところどころ今まで整備はしておりましたが、やはり行政界ということもあり、全面的に舗装打替が難しい道路だと伺っておりました。今回着手していただきまして本当にありがとうございます。そして、その工事が終了後、予算の都合もあるかと存じますが、ぜひ小学校前の土地及び道路も含めて工事に着手していただきますことを要望といたします。引き続きよろしくお願いいたします。 それでは、次のテーマに移ります。現在も各種事業を実施していただいていることが分かりました。どの事業も人と人との交流が図れそうな事業なのだと考えます。また、保育所、各公園、そして校区連絡会、自治会や利用団体までも広く事業を行っていただいており、花を通じた事業、熊谷市も行っていただいておりますね。先ほど御紹介した三島市の取組について、当時の質疑応答の一部を御紹介させていただきます。観光客や交流人口の増加など実施したことで、何か大きく変化したことはありましたかという問いに対して、担当の方が、町なかにごみが落ちていないようになった。町なかを花できれいに飾った影響と考えている。次に、平日にも町なかを歩く人の数が増えた印象がある。新たな観光施設ができたことや、周辺環状道路の整備によるアクセス性の向上による影響もあると思うが、近年、交流人口が増えている。三島駅、三嶋大社、三島広小路駅を結ぶ三角地帯が1時間半から2時間程度のきれいな所を歩いて見て回れるまちとして、数値は特定していないが、歩いている人が飛躍的に増えている実感があるとの返答がありました。熊谷駅周辺と照らし合わせても、熊谷市にもその可能性があるような気がします。ほかにも当時の委員会メンバーと多くの質問をさせていただきましたが、回答をまとめると、商店街がにぎわい、有名店が出店した事例もある。町なかを花で装飾したところ、郊外にお住まいの方たちから、郊外にも目を向けてほしいなど、市民の花に対する期待感が寄せられているように感じました。三島市では、これらの取組をガーデンシティ推進室を設置し、取り組んでいるようです。私は、この取組が今後の熊谷市にとって大きなヒントになるのではと考えます。観光客、交流人口、中心市街地の活性、商店街空き店舗の解消、環境美化、世代間交流の創出、地域コミュニティーの形成、そのほか考えれば考えるほど様々な利点があるのではないでしょうか。しかし、各事業を行うことには予算がなければできません。 そこで、本市の現状を伺います。事業ごとの予算規模をお伺いいたします。 ◎小林教子市民部長 お答えします。 令和3年度当初予算で申し上げますと、みどりを育む市民ふれあい事業の予算は200万円で、このうち保育所の活動に78万1,440円、校区連絡会の活動に73万9,960円となっています。まごころ運動推進奨励金の予算は30校区で751万9,000円で、この中で各校区が花いっぱい運動を実施しています。公園サポーター事業の予算は100万円で、このうち花いっぱい活動は約80万円です。 以上です。 ◆千葉義浩議員 10番、千葉義浩です。ありがとうございました。合計で約1,000万円の予算になっていることが分かりました。私は他市と熊谷市を比較することはあまり好きではありません。本市でも歴史や事業に至るところで経過、そして日々熊谷市のために御尽力を頂いている職員さんたちが考えながら築いてこられた事業などだからです。ですが、今回のテーマにおいては、ちょっと視点を変えるだけで様々なメリットがあるのではと思ってしまいました。ちなみに、ガーデンシティみしまの「花飾り事業」費は例年1,800万円程度だそうです。予算をもう少し引き上げていただき、それぞれの事業を一元化までとはいかずとも、背景、目的や目標を見直していただければ、近い将来、本市にとってよりよい方向へ向かうことだと考えます。一度に様々なことを変えることは難しいかもしれませんが、まずは各事業の予算拡大をしていただき、市民が触れ合い、花と緑を育む事業を構築していただくことを要望とさせていただきます。 以上で今定例会における私の一般質問を終わります。御清聴、誠にありがとうございました。 ○小島正泰副議長 以上で10番千葉義浩議員の一般質問は終了いたしました。 以上で本日予定されておりました一般質問は全て終了いたしました。 △散会について ○小島正泰副議長 本日はこれにて散会いたします。 御苦労さまでした。              午後 3時38分  散 会...